※完全パラレル
※アイドルミストレとマネージャー円堂
※色々許せる方向け

ミストレーネ・カルスは老若男女に絶大な人気を誇る男性アイドルである。魅力は色々とあるが、特にファンが好んでいるのは彼の顔と声だ。彼は少女の様な外見だが、少し男らしさもあるきりりと端正な顔立ちだ。整いすぎたその顔は人形のようだと持て囃されている。また、彼の声はとても綺麗だ。耳障りのないミストレーネの声はCDの売上に大きく貢献している。そんな、若手ながら既に一流アイドルの彼に、芸能界で様々な噂が流れていた。
「…まあ頑張れよ円堂」
染岡が苦笑しながら言った。染岡はモデルの吹雪兄弟のマネージャーで、俺のマネージャー仲間だ。頑張れ、というのは俺の今度の仕事について。
「あのミストレーネさんのマネージャーか…」
ミストレーネ・カルス、彼の悪い噂は絶えない。大体が彼の人気に対しての嫉妬から出た噂だろうが、信憑性のある噂はいくつかある。一つ、彼はとんでもないナルシスト。二つ、彼は男女関係なく少しでも気に入ったらことに及んでしまう。

「君か、今度のマネージャーは。よろしくね。」
ミストレさんの控え室に挨拶に行くと、彼は気さくに話し掛けてきた。にこにこ笑う姿は本当に恰好いいし可愛いと思える。
「あ、はい。よろしくお願いします」
緊張しながら頭を下げる。それと同時に、ホッと息を吐いた。やはり噂は特に気にするものではないなと心の奥で思った、時だった。
「君、面白い顔してるね」
ミストレさんがそう言って俺の肩に手を回した。全く褒められた気はしない。が、頬をさする手が気になる。
「肌も柔らかい」
彼の細くて長い指が俺の頬を二三度優しく突いた。はは、と引き攣った笑みを浮かべる。彼なりのスキンシップなのだろうか、それとも噂は本当だったのだろうか。体がかちんと固まって動かなくなる。
「キスしていい?」
彼のその言葉を聞いた瞬間、口から声にならない言葉が出て、思わず彼の頬を叩いてしまった。ミストレさんが目を見開いて固まり、また俺の動きもそのまま静止する。男にこんな風に言われたのが初めてで、動転してしまったのだ。頭をよぎるのはリストラの文字。ナルシストと言われる彼の頬を、思い切り叩いてしまったのだから。
「ご…ごめ…」
そこまでしか声が出なかった。ミストレさんがこちらを見据える。怒号を覚悟した瞬間、彼の手が俺の手を包み込んだ。
「…すごい」
本当に驚いたように彼が言った。今度はこちらが驚く。彼は少しうれしそうだった。
「こんなに落としがいがありそうなの、初めてだよ!今まではすぐ落ちちゃってつまんなかったから!」
彼はにっこりと笑うと、俺の手を強い力で握った。
「改めて、これからよろしくね」


誰か辞表の書き方を教えてくれ。

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ベタですね^^^^
ミSトレとMもるが好きです


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