コンビニ店員×客



※高校生

全く世の中どいつもこいつもイチャイチャしやがって。目の前の小さな可愛らしいチョコレートをレジに通すと、なんと3000円という詐欺師もびっくりのぼったくりプライスだ。それをこの目の前のキャピキャピ話している少女たちは躊躇いもなく買うというのだから世の中恐ろしい。こんな時期に店長は何故俺をシフトに入れまくった。後輩に「明日デートなんで先輩頼むッス☆」と言われた時は血管が切れるかと思ったわ。
「次のお客様どうぞ」
「すみません、これ下さい。」
バンダナをした少女がラッピングされたチョコレートを出した。よくこのコンビニを利用している近所の学生だ。制服からして恐らく雷門の生徒だ。青くて長い髪をした女と見間違える様な男とよく来ているから、多分そいつに渡すのだろう。彼女はツインテールの髪をそわそわしながらいじっていた。
「こちら1575円になります。」
「あ、はい」
彼女がかああと頬を赤く染める。快活でがさつそうだと思っていたが、こうやって見ると結構可愛いじゃんか。
「お釣りがこちらになります。ありが「あのっ!」
お決まりの文句の途中を遮られる。何だ何だ、振られても当店の責任ではございませんぞ。
「これ、どうぞ!」
チョコレートを俺に押し付け、彼女は外へぱーっと走っていった。その速さたるやオリンピック選手も顔負けである。胸に押し付けられたチョコレートが、何故だか思い。
「…まじかよ」

とりあえず店長、ありがとう。



2011/02/11 21:22






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