小学生南→大学生円 2



(前回までのあらすじ)
悪ガキ南雲君の初恋をこねくりまわしてからかうことを決意した茂人くん


というわけで所謂キューピッドになる決意をした俺厚石茂人は、お供の夏彦を連れて円堂がいるという大学に潜入することにした。
「んな簡単に見つかるかなあ…」
「聞き込みすればいつか分かるって!あ、すみませんそこのお兄さん」
外人さんだろうか、茶色い髪をした彫りの深いお兄さんに声をかける。お兄さんは柔和に笑って「なんだい?」と言った。
「あのー、円堂さんって知りませんか?」
「エンドー?マモルのこと?」
彼はどうやら知っているらしい。俄然期待が増してきた。
「はいっ!今どこにいますか?」
「多分あっちのサッカー場で練習してるよ。俺もいこうと思ってたんだ、一緒に行こう」
やばい超いい人だ。これでもし円堂って人が悪い奴だったら、晴矢にはこの人を勧めておこう。
「お兄さんお名前は?」
「フィディオ・アルデナだよ」
やっぱり外人か、と一人納得していると、隣の夏彦が口を開いた。
「円堂さんとは友達ですか?」
そう夏彦が言った瞬間、フィディオさんの顔が華やいで、それから首をゆっくり振った。なんかあの表情見覚えが…あっヒロトか。そういえばヒロトも円堂さんに懐いてるらしい。

「ううんっ、恋人☆なんちゃっ「ならば死ね!!!」
どごしっ

反射的に彼に体当たりをすると、当たりどころが悪かったのか彼はあっさり気絶してしまった。晴矢の恋敵を排除しようという気持ちが行き過ぎてしまった結果だ。地面に倒れたフィディオさんを見下ろし、そして息をつく。

「…悲しい…事件だった…」
「だれかああああ人が倒れましたああああああ!!!」

夏彦の悲鳴で駆け付けた青年が円堂守だと知ったのは、フィディオさんを保健室に運んだ後だった。



2011/02/11 11:15






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