メールしようよ




From 円堂
件名 無題
本文

大好きだー!!!!


以上が南雲に送ったメールである。恋人らしいことを何もしていないと風丸に相談すると、それは危ないとこのメールを送るよう唆されたのだ。恋人というものは毎日下らないようなことで甘甘なメールをするものらしい。俺らのメール内容といえばサッカーのことばかりだが。
「…引かれたら風丸のせいな」
「分かってる、分かってるって」
風丸が笑って、携帯の着信音がなった。肩が一瞬跳ねる。慌てて携帯を開いた。

From 南雲
件名 無題
本文
お前馬鹿じゃねーの。お
れはそうでもない。
もー少し考えて連絡しろ


円堂守14歳、こんなにショックを受けたのは5歳のころトリプルのアイスを全部落とした時以来だ。風丸をキッと睨むと、彼は笑い転げていた。
「何がおかしいんだよ!」
「た、縦よみしてみろ!」
ひーひー言いながら風丸が言う。何がそんなにツボに入ったんだ、そう思いながら再び画面に目を向ける。左端を縦に読んだ瞬間、顔が熱くなるのを感じた。



2011/02/11 10:22






「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -