ケニスタ スタンが僕のベッドの上ですうすう寝息を立てて寝ている。それを見た瞬間、手からコップが落ちていって、プラスチック特有の軽い音が聞こえた。はじまる脳内大会議。ワーワーと飛ぶ野次、まあ全部僕だけど。 「優しく襲おう!慈しむように壊れ物を扱うように!」 「強引に襲え!本能のままにいっちゃえ!」 「スタンダードに襲いなよ!シンプルイズベスト!」 「脱がすくらいなら大丈夫だって!」 「パンツ見ちゃえ!」 「キスしても減るもんじゃないよ平気平気!」 「やめとこうよ!」 たくさんの欲と少しの理性。しかし、どうにもスタンに嫌われたくない僕の理性は声がでかい。しょうがないなと溜め息をつく。毛布を被せようとしたところで、スタンが勢いよく起き上がった。 「んなことするくらいなら襲えよ!」 なにこれ、ひどいよ。 2011/03/09 17:55 |