〜青春徒然番外篇〜 | ナノ




第一回ヘタレ談議〜オレはヘタレやない!〜




※会話only。














「第一回どっちがヘタレでshow……なんやねんこれ」

『ちょっと司会!しっかりしてよ』

「そんなこと言われても葉樹さんコレ意味わからんのやけど」

『……相変わらずちょくちょくあたし限定でタメ口挟んでくるよね光くん。まあいいけど』

「ちゅーかなんやねんこれ」

『なんかね、大変不本意だけどあたしにヘタレのレッテルが貼られてるんだよ、本当に不本意なんだけど!』

「不本意なんで二回ゆーたんですか」

『大切なことですから』


「意味わからんわ!それよりそもそもヘタレってことに関して葉樹と比べられるっちゅーのが気に喰わんわあ」

『どーいう意味だ謙也くん』

「どーもこーもないわ。葉樹はどーみたってヘタレやん。得にウチの部長に対してとか」

『白石くんは別枠!!謙也くんあの爽やか完璧健康オタクな毒手部長に勝てるの?』

「ちゅーか俺ヘタレやないし」

『(話逸らしたな)』

「俺の何処がヘタレなんや、ちゅー話や!」

『後輩にまでバカにされてる君に言われたくないなあ、ねえ光くん?』

「どっちもどっちっすわあ…。ちゅーか、ソレ以前にこんなくだらん談議にオレを巻き込まんといてください」

「『仲介人が居なきゃ話が進まないだろ(進まへんやろ)』」

「………(なんでオレこのタイミングで此処に来てしもたんやろ)」





『あたし、謙也よりヘタレな人いないと思う』

「おるやろ、今此処に。ちゅーかさり気に呼び捨てにしよったな」

『ヤだなあ光くんはヘタレじゃないよ。どちらかというとツンデレドSだ』

財前ちゃうわおまえのことや葉樹

「葉樹さん俺ツンデレちゃいますわ」

『え、絶対ヒヨくんと同じ系統だよ光くん(ていうか既にSの部分は否定しないあたり流石すぎる)』

「箔人して俺の突っ込み無視すんなや!」


「うるさいっスわあ謙也さん」
『ちょっと黙ってよ謙也くん』

「(なんやねんコイツらっ!)」



『あー…じゃあさ、光くんがヘタレだと思うのはどっち?本音でいいよ、謙也くんが先輩だから〜とか気にしなくていいからね、あたしが責任持つ』

「葉樹を怒らせんとこ〜とかも考えんでええで、俺が責任持ったるわ」


「ヘタレなんは謙也さんやと思いますわ」

「狽ヘあ!?」

『さすが光くんわかってる!!ハイ2vs1であたしの勝ち!』

「今ボケるとこちゃうで光!」

「ボケちゃいますわ。あーでも俺がからかって反応おもろいなー、とかもっと弄りたい思うんは葉樹さんですわ」

『なんか凄く爽やかにサラリとドS発言洩れたよ光くん』

「しゃーないやん、本音でええゆーたん葉樹やし」

『呼び捨て!?いや別に構わないけどこのタイミングで呼び捨て!?なんか馬鹿にされてる感が否めない!』

「オマエのその馬鹿みたいな思考回路どないなっとんねん」

『さり気に罵倒のコトバのレベル上げないでくれるかな謙也くん。関西人の馬鹿は阿呆より傷つくぞ』

「…変な豆知識は備わっとるんですね」

「ちゅーか話めっちゃ逸れとるで」

『だから謙也くんでしょ?』

「いーや葉樹やな」

『謙也くん!』

「葉樹や!此処は譲らへんで!」

『謙也くんだって光くんも言ってたし!』

「光の意見は光の意見、俺の意見とは別や」

『なにそれ!?』







「あーもうどーでもええ、俺帰りますわ」


「待ちい!」
『待って!』



「…ちゅーかどっちがヘタレとか談議しとるけど…俺に言わせればどっちもどっちっスわ」


「伯が反抗期や…!なんやねん俺らダブルスも組んどる仲やのに………!!!」

『謙也くんと同じ…!?落ち込む!』















ヘタレとかじゃなくて、
貴重な突っ込みの人材なんやと思いますよ










「ほな、落ち込んどる謙也さんは放っといて一緒に帰りましょ」

『え、え、えええっ!?(手!手ぇ繋いでるよ光くんっ!!!)』

「ん、どしたん。真っ赤やで葉樹さん(本間、からかい甲斐のあるひとやな。反応豊富で見てて飽きひんわ)」

『な、なんでもない、』

「ほな帰りましょーや」

『う、うん……』

「(やっぱヘタレなんは謙也さんやなー。葉樹さんはヘタレっちゅーよりS心を疼かせるひとや。なんかからかいとーなる)」


「ってオマエら、俺置いてくなや!」

『あ、謙也くん』

「なんや、まだなんかあんのか!?」

『ううん、いっぱい言い合えて楽しかったよ、ありがとう!これでもちゃんと謙也くんのこと大好きなんだからね〜』

「なっ!!!」

『きゃっ、言ってしまった』

「めっちゃ棒読みっスね」

『ぎくっ』




「…真っ赤ですよ謙也さん」

「う、うるさいわ!」

『あ、勿論光くんも大好きだよ〜』

「………知っとりますわ」

『うわ、生意気!』






「謙也さん」

「なんや」

「仮にヘタレだったとしても、俺らじゃあ葉樹さんには適わへんみたいですわ」

「……せやな」





君の“大好き”のたった一言で、簡単に心拍上昇。












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