染み込む

ハリーたちは先生につれていかれ、他の生徒たちと一緒に私とレーシュは寮に戻る。

「秘密の部屋、か」

確か女子トイレにあるんだっけ。

…………何を考えているんだ、私は。
女子トイレにそんなものあるわけないだろう。
確かって覚えもないのに使うなんて、私は一体どうしたんだ。

ふと思った事だ。気にしないでおこう。

それにしてもレーシュが先程から黙ったままだ。
気になってちらりと横をみると、何かに怯えるような、戸惑っているような、そんな顔をしていた。

「大丈夫?」

「あ、ああ。」

いつもの余裕綽々なレーシュじゃない。
緊張した態度はまるで去年のヴォルデモートが近くにいる時のようだ。

………いや、実際は近くにいるけど。




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