染み込む

【レーシュの秘密について知りたくはないかい?】

浮かび上がった文字にはそう書かれていた。
レーシュの秘密?レーシュは何も隠し事なんてしていないと思う。
去年からの仲だけど、とても強い絆があるのだ。
だからこそ、自分の知らないレーシュを知っているというリドルのいうことが気になった。

【それで、レーシュの秘密って何?】

【まだ核心がある訳じゃないんだけどね】

【そうなの?】

なんだ、と胸を撫で下ろす。

【レーシュの容姿について教えてくれる?】

ジニーちゃんからも聞いたけど、とリドルは言う。
レーシュの容姿なんて聞いてなんになるんだ。
嫉妬するだけだぞ、と思いながらも答える。

【黒髪に赤い目に無駄に整った顔をしているよ】

【そうかい。よくわかったよ】

【?】

私は何もわからないんだけども。

【よく聞いて、カナデ。彼は、レーシュは】

【レーシュは?】

なんだか深刻な雰囲気にごくりと唾をのむ。

【あのヴォルデモートの子供、または孫かもしれない】

【………………ふぁっ?】

思いもよらないリドルの言葉を理解できなかった。
子供?孫?誰の?ヴォルデモートの?誰が?

レーシュが?

【まさかー】

【信じられないかもしれないけど、僕だって信じられないけど、その可能性は凄く高いんだ】

リドルは言葉を続ける。

【赤い目をもっているのは、ヴォルデモートくらいだから】

【………え?】

なんだそれ。


- 29 -


back



×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -