染み込む

リドルの日記をレーシュに渡してから暫く。
レーシュはリドルをとても警戒していたけれど、今ではもうそれを解いたように思える。
色んな知識を持っているリドルと課題について話し合っているのをみたりした。
仲良くなったようで良かった良かった。

そんなある日。

「カナデ、リドルが久々にお前と話したいって」

「私と?」

レーシュが私に日記を手渡した。
なんだろう、少し目眩がした。
一瞬だから、すぐに気のせいかと思った。
それでもレーシュは気付いたようで、少し怖い顔をしてこちらを見る。

「大丈夫か?マダム・ポンフリーのところに…」

「大丈夫だよ。それよりリドルの話を聞かなきゃ」

「…………ああ」

表紙から数ページあけて開くと文字が浮かび上がっている。

「…………レーシュ。リドルとちょっと秘密の話をしたいから、また明日ね!」

「わかった。…気を付けろよ」

レーシュの言葉を聞かずに私は女子寮への階段を上った。

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