染み込む
どう考えてもおかしい。
日記が書いたことに返事をするだなんて、まるでそこに魂が宿っているみたいだ。
それに最初に力が抜けていったことも。
話すかぎりではリドルはいい人だと思う。
それでもこのままリドルをジニーに返していいのか、迷う。
そうだ。
そんなときこそレーシュに相談しよう。
次の日。
談話室でレーシュにリドルについてを説明した。
「返事をする日記?」
「うん、リドルっていうの」
「なんだそれ、怪しいだろ」
「でもいい人なんだ」
「ふりをして騙してる可能性もあるだろ」
「……………たしかに」
「ちょっと一日かしてくれる?」
「うん。あ、でも一度リドルに聞いてみる」
私は日記を開いてペンを走らせる。
【ちょっとレーシュっていう人が君について知りたがってるから、ジニーに返すのはもうちょっと後にしてもいい?】
【…いいよ】
【ありがとう、ごめんね】
【僕もレーシュに興味があるからね】
良かった、大丈夫みたいだ。
私は日記を閉じて、レーシュに渡した。
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