はみ出した魔法

私の読み通り、一定の数人がきたのか瓶の中身は満タンにまで復活していた。
ハーマイオニーに聞いた通りの一番小さな瓶を飲む。

黒い炎のほうへ進む。
進む先には…?

「レーシュ!ハリー!」

「カナデ!」

「貴様は…!」

「あっ、クィレル先生…と頭になんかいる!」

「ヴォルデモートだ!逃げようカナデ!」

「待って、ハリーが!」

「クィレル!!」

「捕まえろ!捕まえろ!」

ハリーにのし掛かり首に手をかけたクィレル。
退かそうと走りよるがその前にクィレルがうなり声をあげた。

「ご主人様、やつを押さえていられません……」

「それなら殺せ、愚か者め、始末してしまえ!」

死の呪いをかけはじめたクィレルに、ハリーは手を伸ばし顔をつかんだ。
クィレルは悲鳴をあげてハリーから離れる。
焼けただれた顔。
何が理由かはわからないが、クィレルはハリーに触れられないんだ。
ハリーもそれに気付いたのか、クィレルにしがみついた。
悲鳴をあげるクィレルとその後頭部。
崩れ落ちるクィレル。
クィレルから離れどこかへと消えていくヴォルデモート。

「待てよ!どういうことか教えて…」

「逃げたね」

どういうわけかヴォルデモートをひき止めたかったらしいレーシュ。
悔しそうに細める目は、赤い。
………………赤い?

深い事情がありそうだと判断した私は飛び込んできたダンブルドアに説明すべく走りよった。

- 19 -


back



×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -