はみ出した魔法

レーシュのことを考えて、私は一人残ることとなった。
結局犯人とは誰なのか、わからないまま。

もしスネイプが犯人だとしたら、レーシュは帰ってくるはずだ。
でも、もしクィレルが犯人だとしたら、レーシュは危ない。
とても危険な状態にいることとなる。

「やっぱり…」

私はもしレーシュが帰ってきたときのために書き置きを残すことにした。
ハリーたちを追いかけよう。
透明になれる呪文をうろ覚えながらもかける。
レーシュの見よう見まねでも、なかなかに上手くいくものだ。

肖像画まで進むとネビルが倒れていた。
時間がないのでスルーさせていただきます。

四階の廊下にたどり着いた。
これといった障害もなく進めたのは奇跡だろうか。
扉を開けると犬は起きていた。
持参したオカリナを吹いて眠らせる。
犬の下にある扉に飛び込む。

「なにこれ」

柔らかなものの下に着地したのはよかった。
しかし植物のようなそれは手や足に絡み付いてくる。

「すこし暗すぎない?」

なるほど、明かりか。
そう理解した私は呪文を唱えた。

「ルーモス、光よ!」

解けたツルを払い、自由になった体で奥へと続く道を進んだ。

通路の出口に出ると、鍵の鳥がたくさんいる部屋が広がる。
なんだこれは。
箒があるのをみつけた。

「つかまえろと?鍵を」

何百といる大群の中から?

「そんな無茶な」

でも、レーシュのため。
やってやるよ。


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