はみ出した魔法

クリスマス休暇に突入した。
ハーマイオニーがいなくなっても、ニコラス・フラメル探しはもちろん続いた。

「カナデ、ちょっと来て」

「え、レーシュ?どこにいるの?」

夜、談話室で本を読んでいると何処からかレーシュの声が聞こえた。

「ここだよ」

「わ!」

レーシュが急に現れた。

「なに?透明呪文?」

「ああ。あんまり長くは持たないんだけどね」

「すごい!」

「それで、カナデにもかけるからちょっとついてきてほしいんだけど」

「いいよ。」

レーシュについていって、たどり着いた場所は鏡のある部屋だった。

「すつうを、みぞの……はしたわ?…はしたわ」

はしたわがなんだか気に入った。

「…逆にして」

「あ、わかった」

はしたわ。
わたしは。

「で、鏡。何が映ってる?」

「鏡?えーっと、はしたわ同盟を設立した私が見えるよ」

「バカヤロウ」

レーシュに頭を叩かれた。

「レーシュには何が見えるの?」

「……………秘密」

唇に人差し指を当ててレーシュは言った。

「えー。」

「えー、じゃない。お前にもっとまともなものが見えてたら教えてやったよ」

はしたわ同盟の何が悪い。


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