はみ出した魔法
もうすぐクリスマスだ。
時間が経つのは早いものだと思う。
レーシュの介護のおかげであれから風邪を引くこともなく健康に日々を過ごしていた。
「ねえ、レーシュ。最近ハリーたち忙しそうだね」
クィレル先生のターバンの後ろでポンポン跳ねる雪だまを見つめて私は言った。
「他人事か。カナデも話を聞いただろう?」
歩きながら本を抱えなおすレーシュは呆れたように私を見る。
「いや、だってあんま興味ないし…」
「言っとくけどボクはお前の風邪の世話をしていたから調べてなかったんだぞ」
「え、そうなの?」
「ダンブルドアの知り合いの人物も、教授たちが守るものも気になるしな」
「……………じゃあ私も手伝う」
「はいはい」
「適当!」
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