今回のお話は、「銀河鉄道の夜」がテーマでした。最初から木吉さんが車掌との案と最後にキャラのセリフでお題タイトルを言わせたいなと思ってるぐらいしか、ぶっちゃけ何にも固まっていない状態で「よっしゃあ、まず列車に乗せるか!」と行き当たりばったりな出だしからでした! それが後からこうしようとか、ああしようとか次々と案が浮かんできて無事に書き終えてよかったです。書いてる途中からこんなに長する予定なんてなかったのに、と言い訳を並べながら絶対終わらないってと何度も言っていました(笑)
この話は、宮沢賢治のことや、銀河鉄道の夜のこと、ジョバンニやカンパネルラのことなど私が思う色々なこと吐き散らかした話となりました。 たぶん真面目にこれらのことを纏めてレポートにしても先生からそうじゃないって言われても仕方ないほどに、独りよがりな考えなことだと思います。 宮沢賢治についてもかじる程度しか知りませんし、彼が描く思想に対して素晴らしいと手放しに賛同できない節すらありました。 それは環境だったり、時代だったり、あるいは信仰の違いであるのだと私は思います。その差異は当たり前と言ってしまったら物悲しいものですが、違うからこそ相手のことを理解したいと人は思うのでしょう。そして、その抱いた想いを愛と呼ぶのかもしれません。 今回の話を書いていて、私なりにですが彼が悩み苦悩し葛藤した部分、現実に苛まれながらも求めた理想らの輪郭に触れたような気がします。
最初は「私」のその後は書く気は無かったのですが、書いている途中で自然と彼女が現実に帰ったシーンを書いていました。たぶん、彼女にも救いを持たせたかったなと思いました。後は二人が列車内で完結できるほどの力を私が持っていなかったのもありますね。 彼女が現実に帰ったシーンでは「永訣の朝」の描写を参考させていただきました。ジョバンニが宮沢賢治、カンパネルラが妹のトシさんならばと思い、このようにしました。 そして、木吉さんと最後喋ってる女の子もトシさんではありませんが、トシさんのような子です。 トシさんが今際で何を思ったのか、自分が去った後の兄をどう思うのか。完全に私の考えたフィクションですが、最愛の妹であり彼の理解者であったトシさんはどう思ったのでしょうかとても気になりました。
こうも長々と書いてしまい、ここまでお付き合いありがとうございます。 互いの思い、生者と死者の決して交わることのない境界線、優しいだけじゃない現実を生きる希望を受け取り託す物語。 私の銀河鉄道の夜はこのように締めさせていただきました。それではまた次の機会がありましたら。 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
20150615 〆
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