ナルトは少しホッとしながら女の子達にやんわりと断りをいれて、こっち来い!と手を振るキバの隣へと腰を下ろした。

「はー疲れたってばよ」
「遅かったな」

 そう言いながらキバがビールの入ったグラスを差し出す。ナルトが受け取ると「オツカレ」と複数の声が重なり、ナルトに向けて幾つものグラスが向けられた。

「ィーーッス」

 ナルトは自分に向けられるグラスに応えるように、自分のグラスを目の高さに掲げると、グラスの中の金色を一気に飲み干した。

「っっはぁ!うっめぇーーー!」
「ナ、ナルトくんっ。お疲れ様」
「おぉヒナター。サンキュ」

 目の前に差し出される料理の乗った皿を受け取り、ナルトは食事を始めた。空腹だったナルトは、目の前に置かれていく料理を勢いよく平らげて行った。

「あっ!キバ、サンキューな」

 少し腹が満たされた所で、玄関に挟んであったメモの届け主に礼を言う。
 メモには今日の宴会の場所が変更になった旨が書かれていた。おかげで真っ直ぐここに来る事が出来たのだ。

「場所変更になったの一昨日なんだよ。お前は砂に行ってて居ねぇし、いつ帰って来るかわかんねぇし」

「本当助かったってば。
 ……最後のもサンキューな」

 そう言うとキバは一瞬目を瞬かせてから、ニヤリと笑った。

「遅くなってもお前は絶対来るだろうからよ。その時は、と思ったんだけど必要なさそうだな」
「……ん、だな」


 会場の場所の下に走り書きされていた文字。


『お前が来るまでサクラは引きとめとく』


「本当にサンキュー」

 言いながらナルトは少し離れたサクラのテーブルへと目を向けた。



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