▼04/26 お久しぶりです※小ネタ付き
ご無沙汰してます(ToT) テルルですm(__)m すみません…最近リアが凄く忙しくなっておりまして;;もう暫く落ち着くまでお時間を下さい。すみません、すみません…!!
需要があるのか無いのか解りませんが、個人的に凄く好きな静波を投下してみます。
あいつの秘書として忙しく毎日を過ごす私は、何か物足りなさを感じていたらしい。そうでなければ、誠二以外…ましてやこんな年下のガキを相手にする筈が無いもの。
「―……ヘタクソ。」 「…悪ぃ」
私の後ろで、恐らく項垂れているであろう金髪頭。 ほんの少し、興味があっただけ。私を雇ってこき使うあの男があれ程嫌う宿敵が、一体どんな奴なのか、気になっただけ。
――それだけの筈…
まるで壊れ物を扱うかのように、恐る恐る肌に触れてくるその手に、少しだけ好感が持てたのは事実だけれど。 雇い主のあいつならば、きっと女の扱いには長けていて、何処をどうすればこっちが満足するかなんて分かったような馴れた手付きで優しく触れてくるのだろう。 だけど、そいつが憎む男は、まるで女の裸など見たことが無いような不器用な手付きで触ってくる。経験はそれなりにあるらしいけれど、てんで駄目だった。
「……無理だな…俺には無理なんだ」 「何が?」 「女を抱くのが。」
その発言にやや目を見開いて振り向いた。
「貴方……ゲイだったの?」 「は、まさか。違うよ。」
結構真剣だった私の問いに、金髪の男はゆっくりとかぶりを振って否定した。
「恐ぇんだ」 「え?」 「……壊しちまいそうで、恐いんだよ。」 「……」
どうしてそんな事を私に言ってくるのだろう。 この男は、図体の割に脆く、弱い。こうして時々、私の前でその内面をさらけ出してくる。ハッキリ言って迷惑――
「い、た……っ!」
いきなり、彼が私の身体を抱き締めてきた。その力は強く、両腕は私の身体を締め付けて、息苦しい。後頭部を支える手が、相手の胸に私の顔を押し付けた。――まるで自分の表情を、見られまいとするかのように。
「……どれだけ好きでも…俺は相手を抱き締めらんねぇんだよ……もしかしたら、ころ」 「私と同じね。」
こいつが馬鹿な事を言う前に、割り込んだ。
……そう、私と同じ。 愛情を表現したくても出来ない苦しさは、解るもの。 誠二……。
「……アンタ」 「私、貴方の事嫌いじゃないわ。」
手に指を絡ませて相手の緊張を解し、身体を締め付けていた腕を剥がした。そして、予想通りの顔をした相手の頬に、ひたりと手をあてる。
「……綺麗な顔…してるのね。」 「っ、」
相手の瞳に溜まる液体を指で掬って、自分の唇に擦り込む。そして、両手で挟み込んだ平和島静雄の唇に、キスをする。
何処までも不器用で 何処までも優しいこの男に
弟の影を重ねながら―――
……………………………
2011/04/26 03:02
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