守らせてくれ!!



『エレン!私の事もわからないの!?』

「やめてナマエ!!」

『離してミカサ!!』




エレンが巨人化し、大きな岩で壁の穴へ塞ぐ作戦が開始されたが、巨人化したエレンの様子がおかしい。
ミカサを殺そうと襲い掛かってきたのだ。ミカサは運動神経抜群だから回避できたけど。

エレンの前まで行きたいけどミカサが腕を掴んでいて行けない




『ミ、ミカサァ!!』

「ごめんっ、ナマエに、何かあったらエレンに顔向け出来ない!!」

『ミカサ…』




心配してくれてるんだ…。そうだよね、小さい頃からミカサは無表情だけど、心配してくれる優しい女の子だった。




「おい!!アッカーマン!ミョウジ!危ないっ!!」

「エレンッ!!」

『う、わぁ!!』




私たち目掛けて大きな拳を振り下ろしてきた。ミカサのおかげでなんとか擦り傷程度で済んだ。

この後、アルミンのおかげでエレンは自身を取り戻し、岩で壁の穴を塞いだ。

この作戦で大勢の人が亡くなった。
優しくて頼りあるマルコも死んでしまった。ジャンが泣いてるところ初めてみた。
仲間がいなくなるのは寂しいし悔しい。あの時私が早くエレン自身を取り戻せていたら少しは助かった人もいたのかな…?

誰もいない食堂で本を読んでいると、こちらに向かってくる足音が聞こえた。
ひょこっと入口から現れたのは、困った顔をしたエレンだった




「…ナマエ」

『何?エレン』

「ジャンから聞いたよ。俺全く覚えてないんだけど、ナマエとミカサを殺そうとしたんだろ…?」

『……』

「その、…覚えてなくて悪かった。それで…傷つけてごめんな?ナマエの事守るって小さい頃に誓ったはずなのに、俺が傷つけて守れなかった…」




丁寧に頭を下げて、少し声も震えていた。
いつも熱血なエレンが、弱々しくなっていて珍しい。
調子が狂う…




『しょうがないよ、覚えてなくても。だから頭を上げて?そんな弱々しいエレンなんか見たくない。いつも元気でアホなエレンが見たいの!』

「…アホは余計だろ」

『ふふ、小さい頃の約束覚えてくれてるから全然気にしてないよ。それに傷だって擦り傷なんだからいいの』

「当たり前だよ、ナマエとの約束絶対に忘れるかよ」

『私も、エレンを守れるくらい強くなりたいな…』

「ダ、ダメに決まってるだろ!?」




困った顔したり、照れながら不貞腐れたり、焦ったてたり色んなエレンが見れて幸せだなー

突然真剣な顔をしたエレンにドキッとした。
更に近づいてくる。
そしていつの間にかエレンの腕の中にいた




「…ナマエ」

『…なに?』

「今度こそは自分を失わない!!ちゃんとナマエを守るから!だからっ…離れていくなよ?」

『うん、もちろんだよ』

「好きだ」

『私も、好きだよ』






20150723

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