可愛いんだろうな?



今日も野崎の家で仕事。
野崎と先輩と俺と若松の男四人で仕事をこなしていく。
つか、少し疲れたから息抜きがしたい。

なんか話題ふってみるか…




「なー、野崎」

「…どうした?御子柴」

「…俺のクラスにいるさ、女の子、めっちゃ可愛くね?」

「…まぁ」




なんでこの話題ふったんだ!俺!!
ミスだよ!話題ミス!!




「…へぇ、鹿島のクラスにそんな可愛い奴がいんのか」

「もしかしたらそれがローレライさんだったりしますかね!?」

「若松、さすがにそれはないわ」




なんだ!意外と食いついてきた!!




「おい、野崎」

「な、なんでしょう…」

「そいつは名前より可愛いのか?」

「…どっちもどっちだと思います」

「なんだそりゃ…」




名前って誰だ?
先輩まさか…鹿島よりそいつの方が…!?




「な、なぁ野崎…名前ってだれだ?」

「う、うーん…先輩の彼女さんだ」

「えぇ!?」

「…なんだよ御子柴、俺に彼女いるのがそんなにおかしいか?」

「いや…!鹿島じゃないんだなと思いまして…」

「…鹿島より名前の方が可愛い」




そんなにか!?
なんだ!?溺愛ってやつか!?鹿島より可愛いのか!?いや!鹿島はかっこいい方だけど!!




「…性格も良ければ、足も綺麗だし、とにかく顔が可愛いんだよな」




な、なんだこの人…




「…御子柴、実は…」

「な、なんだよ野崎…」

「先輩の彼女さんはな…」




野崎が耳打ちで名前を言いかけた時、タイミング良くインターホンが鳴り響いた。
佐倉か?




「ちょっと出てくる」

「お、おう、いってら」




ちっ、聞きそびれたな…
すげー気になるじゃんかよ!!




「あ、ちょっと…!」

『堀ちゃん!来た!!』

「名前!?」

「えっ…?」




先輩が、今突然現れた女に名前って言った…
でもその女…俺と同じクラスのめっちゃ可愛い奴!!




「…先輩の彼女さんは、御子柴のクラスの可愛い子なんだ」

「えぇぇ!?」

『もう!今日は遊べると思ったのに!』

「悪いな、どうしても仕事があって…」

『…まぁ、ならしょうがないけどさ』




うわわわ!だからさっき野崎は「どっちもどっち」って言ったのか…!
そりゃ同一人物だもんな!!




『あ、御子柴くんだ!同じクラスだけど話すのは初めましてだね!』

「は、初めまして…」

『ふむふむ、確かにかっこいいね!』

「あ、ありがと…」

「おい、名前早く帰るぞ」

『あ、はーい!』

「じゃあ野崎、全部終わったから俺ら帰るな」

「あ、はい、ありがとうございました」




こうして先輩と名前さんは帰っていった。
さっき名前さんの事でいっぱい言っちまったと、思う…
先輩にどんな顔したらいいのか…!!
怖い!






20150412

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