『に、似鳥くん…?』 「名前先輩も、凛先輩が好きなんですか…?」 『いや、好きっていうか…』 あれ?おかしい。私は確か、鮫柄の水泳部を見学しに来てて…、それで凛ちゃんとお話ししてたら急に似鳥くんに腕を掴まれて寮に連れられ今に至る。 でもおかしいのはそれだけじゃない。なぜベッド、しかも似鳥くんに押し倒されてるのだろうか 『似鳥くん…?』 「名前先輩は、僕のこと好きですか?」 『好きだけど…』 「僕が聞いてるのは、異性としてか、です」 『えぇ!?えっと……んっ!』 私は似鳥くんの事が異性として好きなのかな?なんて答えに悩んでいると、突然キスされた。 私のファーストキス… 『に、とりくん…』 「僕は、凛先輩みたいにカッコ良くありませんが、名前先輩の事が好きな気持ちは誰にも負けません!といいますか、負けてませんから!」 『え…』 「僕、ずっと昔から貴方が好きなんです!」 『な、なんで昔…?』 「いつも凛先輩の近くにいた名前先輩をずっとみてて、笑顔が可愛いなとか、怒った顔も可愛いなとか、泣いてる顔をみて僕が守ってあげたい…」 『わかった!わかったから一回離れて!…うわっ!』 私の言葉を無視して抱きしめてくる似鳥くん。体が細いから筋肉は少ししかないかなって思ってたけど、やっぱり似鳥くんも男の子で、筋肉は程よくついてるし、力も強い 『恥ずかしいよ、似鳥くん…』 「大好きです、先輩」 『…うん、付き合ってもいいよ』 「え、ホントですか!?」 『私は嘘はつきません』 そう答えると、似鳥くんは瞳をキラキラさせて少し涙を浮かべながらも笑顔だった。 なによ、とても可愛いじゃないの… 『よろしくね、愛ちゃん』 「あ、愛ちゃ…!?は、はい!よろしくお願いします名前先輩!」 真面目で男らしい彼の表情にたくさんドキドキしてしまったのは内緒です。 20140926 [prev] | [next] |