好きと好き



今日は、凛と久しぶりのお出かけ!
昨日から楽しみすぎてあまり寝れなかったんだよね〜。
なんで楽しみかって?だってずっと気になってた映画が観れるんだよ!?そりゃもう楽しみだよー!




「わりぃ、少し遅れた」

『ん?あっ!凛!別に気にしてないよー!さぁ!行こうか!』

「…それより昼飯くわねぇ?俺食ってきてないんだよ」

『あ、…そう?なら食べてから行くか』

「悪いな」

『いや、そりゃ早く観たいけど、凛がお腹空いてんなら凛を優先して食べに行くよ』

「…おう、サンキュー」




そう思えばさ、凛って私服オシャレだよね?それに遙も真琴も渚も怜もオシャレだよ!身長も高いしなー…。

凛と初めてあったのは岩鳶高校水泳部が大会に出た時、ベンチに座っていた凛と出会ったのがきっかけ。最初はツンケンしてたけど。まさか江ちゃんのお兄さんだったとは思わなかった…。今はなんやかんやで男友達の中で1番仲良くなって一緒に遊びに行くようになった




「やっぱ、学生の財布に優しいレストランだろ?」

『そりゃそーでしょ!』

「んじゃーここでいいか?」

『構わない!』




レストランに入ると店員さんは凛を見て、窓側の席に案内した。なるほど、店が繁盛する為ね…。
人が窓越しにたくさん通っていて、なにか落ち着かない席だ…




「席変えてもらうか?」

『え、いいよここでも、移動するのめんどくさい』

「…見すぎだろ」

『へ?』

「な、なんでもねぇ」

『あ、人?確かに、凛ばっか見てるね〜。まぁ君イケメン類だからしょうがないよね』

「…俺じゃなくて、」

『早く食べて映画観に行こうよー!誘ってくれたの凛だからねー?』

「…わかってるって」




凛はため息混じりの返事をしてきた。めんどくさいのかな?
まぁ、凛の事だしね気にしないよ




『…まだ食べ終わらないの?』

「…るせぇ」

『映画観ないの?』

「観るよ」

『もう!じゃあ早く食べて!いつまで食べてるつもりなの!?』

「食べる!食べるようるせぇな!」




レストランに来てから約2時間。食べる気がさらさらないのか、完食をしてくれない。




『もう!はーやーくー!!』

「…よし、行くぞ」

『うんうん!行く行く!!』

「……」




レストランから出たのはいいものの、映画館に近づくにつれ無言になる凛。
一体彼の中で何があったのか…。




『さーて!着いたし観ますか!』

「…名前まて」

『なんで!?』

「話がある」

『なに?』




今まで見たことないくらい、凛の瞳はまっすぐ私を見ていた。
ここじゃあれだから、と私の腕を掴んでひと気のない公園へと連れて来られた。
歩いてる時、私も凛も無言だった




「あの…話ってのはさ、」

『…うん』

「…その、お前に告白する!」

『へ?』




いきなり何を言ってるのこの人!
驚いているうちに、凛は私の両肩を掴んで言った。




「初めて会った時から名前が好きだ!俺と、付き合って、ください…!」

『え、あの、え!?』

「な、なんだよその反応!好きだって言ってんだろ!?返事しろよ!はいって言えよ!」

『なんで強制なの!?』

「あーもー!早く返事よこせ!」

『告白してきたくせにその態度なによ…。正直凛の事は友達としか見てなかった』

「…まぁ、わかってた」

『でも、面白そうだからいいよ!私も凛好きだから!』

「…でもそれ恋愛の好き、じゃねーだろ?」

『そうだね、でも人生なにがあるかわからない。凛を好きになる可能性だってある!私はそっちを信じるよ』

「……」

『まだ出会って短いけど、凛が見た目のわりにすごく優しいの知ってるよ』

「見た目のわりにってなんだよ」




凛は急にフッと笑った。




「ホント、名前はおもしれーな」

『ありがとう!』

「…好きだ名前、ぜってー俺を好きにさせてやる!」

『うん!待ってる!』






好きと好き
(あー!楽しかった!
(お前が観たかったの、ホラーかよ…
(うん!すっごく楽しかった!ありがとね凛!
(…まぁ喜んでくれたなら、良かった


20140521

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