覚悟しててね




『ひゅーがせんぱーい!』

「…お?」

『今日のおは朝占い見ました!?牡牛座はですね、真っ赤なカチューシャでしたよ!はい、どーぞ!』

「…は?」




つかコイツは誰だ…?
こんな奴、誠凛にいたか?
…何故か誰かに顔が似ている気がする。ってかコイツおは朝信者なのか




『日向先輩に似合うと思うんです!』

「あのさ…、キミ誰?」

『………』




…え?
なんでお前がポカンとしてんだ?ポカンとしたいのは俺の方だ!




『ここのバスケ部さんは、私の事全く知らないんですか…?』

「あ?あぁ、悪ィけど…」




丁度、ドリブルをしながら近くを通った伊月に話かけてみた。




「なぁ、伊月…。コイツ知ってっか?」

「…さぁ、誰?」

『わぁぁぁあ!ますます素敵です!!』




いやいや…
素敵の意味がわからねぇ。しっかし…、コイツは一体誰なんだ?




「あれ?名前さん?」

「「『うわっ!』」」




いつの間にか隣には黒子の姿。
登場の仕方にいちいちビックリするぜ…




『あ、テツヤ!おひさー』

「毎日学校で会ってます」

「く、黒子…、この女子と知り合いか?」

「はい。彼女は緑間くんの双子の妹さんなんです」

『でっす!』




あぁ…
なるほど、だからおは朝信者なのか…。
誰かに似てんなと思ったら秀徳にいる緑間か…


…緑間?




「「み、緑間!?」」









***



『日向先輩っ!すごくカチューシャ似合ってます!』

「お、おう…」




休憩中…
なんで緑間の妹がここに?なんで緑間の妹が俺を知ってんだ?
なんで緑間の妹が、俺にカチューシャを付けて眺めてんだ…!!




『可愛いのだよ〜』

「…なんで、お前は俺を知ってんだ?」

『え?…試合を見た時に、かっこいいと思ったからです。あと色々調べました』

「そ、そうか…」




直接褒められると、照れるな




『あの、良ければメアド交換して下さいっ!!』

「あ?別にいいぜ」

『ほ、本当ですか!?やったー!!』




コイツは緑間より可愛げがあるな。緑間の双子の妹っていうと、もっと静かな奴だと思ってた




「なぁ、名前は?」

『あ、緑間名前です。1年生でテツヤと友達です』

「そこまでは聞いてねぇよ…」




お調子者っつーか、ふりまわされるっつーか…。
色々とわかんねぇな




『ふふ、真ちゃんに連絡しよ』

「はぁ!?なんで!?」

『彼氏が出来たって…』

「彼氏…!?告白すらされてねぇけど!?」

『でも、おは朝で好きな人にラッキーアイテムを贈ると仲良くなる≠チて…』

「仲良くなるだけで、恋人になるとは言ってねぇんだろっ!?」

『えぇー…』




いやいやいや…、普通は恋人にとらえないだろっ!




「あのなー、もっと段階ってもんがあんだろ?」

『わかりましたっ!!まず最初は、私の事を好きにさせますね!』

「へ?」

『覚悟、してて下さい』




不覚にも、彼女の笑顔にドキンと胸が鳴ってしまった





覚悟しててね
(ひゅーがせーんぱーい!
(おー、また来たか名前
(頑張って下さいねっ!
(あんがとよ

(((((((((…誰?
(………
(緑間くんの双子の妹さんです

(((((((((えぇぇぇぇえ!?



20130726

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