可愛い弟



『翔一のバーカ!バーカバーカ!』

「はいはい、ワシのせいやね」

『〜くっそムカつく!お前もう本当に死んどけ!』

「ワシが死んだら1人で生活できるん?なら死んどくわ」

『…〜っ!』




コイツのこの態度が好きじゃない!長い間2人で一緒に住んでるけど、この一枚上手のところとか適当な態度が好きじゃない!!

なんでこうなったのか?…わからない、いつの間にか喧嘩してた。←ここ笑うとこ




「できひんやろ?1人で生活」

『…帰る』

「どこに?ここが名前の家やろ」

『家ならもう一つあるよ!実家に帰るって意味だボケッ!!』




そう翔一に吐き捨てて家を出た。
家に帰ったら弟に泣きながら抱きついてやる!弟で浮気してやる!
なんで弟と翔一しか周りに男いないんだろ…?





















『うわぁぁぁぁあん!!』

「…うるせぇ」

『ひ、ひどいよ真ぉ!お姉ちゃん泣いてるのにぃ!!』

「抱きつくなって毎回言ってるだろ」




勉強中(?)の弟に後ろから抱きついた。
しかし弟の真に驚いた様子はなく、お姉ちゃんの抱きつきビックリ作戦はもう通用しなくなったのかと思うと寂しくなった。
真のベッドはフカフカだ。ダイブしよう




「てめぇが毎回やるからだろ。慣れた、つかベッドにダイブしてんじゃねぇよ」

『あんた、真って名前なのに性格キツい…!』

「はっ、元々だろ?」

『いーや、昔の真はもっと可愛かった!』

「…つーかなんで帰って来た」

『はっ、忘れてた!聞いてよ!翔一ったら態度がムカつくんだよー!?』

「それだけかよ…」

『もう!あいつのあの態度だけはどうも好きになれないんだよね!どうしよう!』

「別れりゃいいじゃねーか」

『そ、それは…』




急に真面目な顔をした真くん。
え?それマジで言ってんの??ちょっと翔一と別れたくはないんだよね…




「好きじゃねーんだろ?今吉のその態度が」

『…うん』

「彼女ってのは、そんな相手の嫌なところもひっくるめて愛すもんじゃねーのか?」

『ご、ごもっとも…』




え?何この子のギャップ…
性格極悪な弟に当たり前のこと言われた…ちょっとショック




「人のこと馬鹿にすんな馬鹿姉貴」

『驚いたんだよ極悪弟』

「…チッ、わかったなら早く家に帰れ」

『ここ私の家でもあるよー?』

「もう今吉んとこ戻れよ!さっきから俺の携帯が電話鳴りっぱなしなんだよ!迷惑してんだこっちは!!」

『…はーい』




久しぶりに弟の怒った姿見ました。録画しとけばよかったな…
仕方ない、もう家に戻るか…怖いけど




『…じゃあね』

「…おい」

『ん?』

「その、また今吉に嫌なことされたら、戻ってこいよな」

『……』




え?最後の最後に真の照れ?ツンデレだったのかこの子!
可愛いなぁもう!!




『ありがと!』

「…それと、今吉玄関の前にいるぞ」

『!?』








【可愛い弟】
(名前、ワシの前からいなくなれると思ってへんよなぁ?
(…ま、まぁ、それなりに?
(姉貴いじめんのやめろ
(真…!
(ほぉ…姉弟愛ってやつやな?花宮、お姉ちゃんワシにとられて寂しいんか??
(はっ、んなわけねぇだろ


20140507

- back -


[prev] | [next]


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -