『ふぁ………ん!?』




目が覚め、体を起こそうとするが上がらない事に気づく。辺りを見回すと…




「…スゥ………ンッ…」




隣で寝ている先生に抱き締められていた。
どうりで起き上がれないはずだよね…




『(…せっかくの土曜日に無理矢理起こすのは可哀想だから、私も寝よ)』




動けないとわかった私は、それから2度目の眠りについた








***



『…………ンッ…』

「おはよ名前ちゃん」




あれ?目の前に先生が見えるよ……ってあれ!?




『せ、先生!?起きてたんですか!?』

「まぁね、名前の寝顔はバッチリ見たし。超可愛いかったー」

『せ、先生だって寝顔綺麗だったもん』

「え?…見たの?」

『うん』




実はさっきだけじゃなく、前にも2回見た

1回目は先生が部屋にこもってて、ご飯が出来たから呼びに行ったら寝てた

2回目は先生が遅刻した時




「どうしてさっき起こさなかった?」

『だって…せっかくの休みだし、ゆっくり寝かせてあげようと思って…』

「優しいな、お前は」

『私は起こしてほしかったけど…』

「いやだよー、可愛い寝顔が見れねぇじゃん?」

『………』




そういうと、先生は前髪をかきあげ、私のおでこにキスをした




「朝ご飯にしよーぜ?」

『もう昼だけどね』




それぞれの役割を決める。
私はもちろん朝ご飯作りで、先生は洗濯をしてくれるらしい




『先生の好きな食べ物なんですかー?』

「玉子焼きー!」

『可愛いね』

「うるせぇ!」

『な、なにすんの!?』

「お前の方が可愛いんだよチクショー!」




先生は両手で私の頭をクシャクシャしてきた




『早く洗濯してきてよ!』

「ちょっと名前ちゃんを充電するから待ってて」

『うっ……』




後ろから急に抱き締められる。
先生って、もしかしたら甘えん坊さんなのかも




「よし、充電完了!行ってきまーす」

『もう、気をつけてくださいよー』

「おぉー」




それから私はもくもくとご飯を作った




『ふぅ…、先生ー!ご飯できたよー!』

「おー!待ってたぜ」

『うーん、美味いかわからないけど…』

「はぁ?美味いに決まってんだろ」

『嬉しいよ先生!』

「当たり前だろ、それに…名前は俺が貰うから心配いらねぇよ」


『……ん?』




いま…先生、サラっとなんて言った?
ポカーンとしていると、先生が私を見た




「もう一回言ってやろうか?名前は俺が貰うって言ったんだよ。つまりは…俺と結婚すんだ」

『…は、はい!』




なんか、すっごいいきなりプロポーズを受けちゃった気がする…




「一生俺の傍にいてくれ」

『ずっと一緒にいます』

「俺、重い男だからよろしくなー」

『大丈夫です!』




不思議…。6日前は本当にただの先生と生徒の関係だけだったのに、いつの間にかこんなに付き合えるようになるなんて…!!


思ってなかったよ…




『先生…私、すごく幸せすぎて死にそう』

「そんなの俺もだよ」

『明日みんなで遊園地だね!楽しみだなぁ』

「観覧車乗ろうな、んでテッペンでキスだからな」

『うん…!』








***



『ねぇ先生、明日は何時に待ち合わせなの?』

「知らねぇのか?おいおい…お前、友達いないの?」

『はぁ?いるに決まってるじゃん』


「…のわりには連絡きてないんでしょ?」

『うぅ…』

「いーよ、俺がゴリラに聞いておくから」

『ありがとう…』

「なに落ち込んでんの?」

『落ち込んでなんか…!』

「さっきのは冗談だ、真に受けるなバカ」

『ひどいなー!』




先生って優しくて、意地悪で、ツンデレが激しくて…これじゃ性格が良いのか悪いのかわからないよ




『……むぅ』

「可愛い」




甘えん坊さんなのは確かなんだよね…





6日目
(明日はたっぷり甘やかしてやるからな
(うん!わかった
(ずっと手、繋いでような
(そうだね!絶対に離さないから!!
(迷子になられても困るからな
(やっぱりさっきからひどい!!!



20130205


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