ちょっとまだあの時の傷が痛む…。
まだ無理は出来ない体なので、あまり仕事が回って来ない。つまり暇という事
こんな時は沖田隊長がサボりそうな書類でも終わらせておこうかな。
今もたぶん何処かでサボっている事だと思うし
『沖田隊長なら本気出せばすぐ終わると思うのに…。この前は私に迷惑がかかるからって夜中までやってたくらいだし』
思えば、あの時くらいから沖田隊長がちょっと意地悪になった気がする。
その前まではとても優しかったのに…。ドS口調になっちゃったな。
なんで?
今思うと退くんと3人で食堂で食べてた時からだよね…?おかしくなったの…
「…名前入るぜ」
『あ、沖田隊長…』
「…何やってんでさァ、まだ安静にしなきゃダメだろィ」
『でも、暇で暇で…。それに、沖田隊長も書類は終わっていた方がいいですよね?』
「んな、無理してまで終わらせる書類はねぇ」
最近はドS口調になっていながらも、私を気遣ってくれてる…。やっぱり優しい。
前までの優しさに触れ、急に鼓動が速くなる。
え、なんで?いつもの沖田隊長の事なのに…、胸がドキドキする。しかも銃撃時の隊長の心から心配していた顔が頭に浮かぶ。
そう思うと2人だけの空間が恥ずかしくなってきた。顔も熱くなっていく。彼の顔が、見れない…!
「…おい、俺がやりまさァ、名前は安静にしてろ」
『は、はい…。おね、がいしますっ…!』
「なんでィ、急に大人しくなりやがって。まだ熱でもあるんですかィ?」
『も、もう下がりました!!』
「そーかい、そりゃ良かったですねィ」
沖田隊長が私の隣に座ってきて、余計に鼓動が速くなった。
隣にいるという事が恥ずかしくて耐えられず、慌てて布団に入る。こんな顔も見られたくないし…。
今まで普通に隣にいたけど、今はどうしたらいいかわからなくなってきた。
でも同時に、2人だけの空間というのが愛おしく想い始めた。
もしかして、私…沖田隊長の事が…?
「そんなに見られると、俺でも穴が開きそうでィ」
『み、みみみ、見てました!?今!?私見てましたか!?』
「………」
こんな慌てぶりじゃ、見てました。と言っているようなもの。余計に恥ずかしい。
こんな筈じゃないのに…!!!
「名前…。嫌だったら本気で突き飛ばして下せぇ」
『…え?』
横になってる私に覆い被さって、沖田隊長の顔が近づいてくる。
こ、これって…つまり…!?受け入れて、いいのかな…!?
「早く治せェ、メス豚」
『〜っ!?!?』
私のドキドキ返して!!!
期待した私が馬鹿でしたー!!!!
「(…絶好のチャンスだったのに、勇気出したのに、何してんですかね、俺ァ)」
『…沖田隊長の馬鹿』
「…なんでィ」
泣き喚きながら喜んでくれると思ったんですがねェ
(なんで喜ぶと思ったんですか!!このドS!!!
(なんか最近当たり強いでさァ
(誰のせいだと思ってるんですか!?
(…さーせん
20190323
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