蘭丸に聞いてみた



『ねぇねぇ蘭丸〜』

「ん?」

『私の事を好きな人が現れたら、蘭丸はどうする?』




私はツンデレの蘭丸に、ある質問をしてみた。
蘭丸の楽屋にくる前、嶺二くんが今の言葉を蘭丸に言ってみなって言われたから言ってみたまで。
でも…、彼女として少々気になるわけで…




「…あぁ、渡してやる」

『はぁ!?』




うわっ!!
もっと甘い感じの待ってたのに!私の淡い期待を返してよっ!!




『ひどい…』

「だってテメェみてーな暴力女はいらねぇから」

『じゃあ、暴力じゃなくなったら…?』

「…その気分による」

『どーせダメなのかよ!』




言っとくけど、そんな暴力じゃないですからね!?
ただ…、ちょっとムカついたら腹に軽いパンチを入れるくらいで…




『名前ちゃん可哀想…』

「全然」

『むぅ…』




少し落ち込んでいると、突然楽屋の扉が勢いよく開いた。




「じゃじゃ〜んっ!だと思って、名前ちゃんを奪いに来たよーん!」




そこには嶺二くんが胸を張って立っていた




「嶺、二」

『び、びっくりした…』

「ごめーんごめーん!
…じゃなくて、名前ちゃん!僕の所においで!」




嶺二くんってたまに行動がウザイと思う。
だって今、手を広げて私を待ってるんだもの…。




『…なんで』

「来るよね?」

『は、はい…』




びっくりしたっ!今の嶺二くんの笑顔超怖っ!!
私は仕方なく嶺二くんの傍に歩み寄った




「いいーね〜」

『一体なにを…、うわっ!』




急に左腕に重みがかかる。そのせいでバランスが崩れ、尻もちをつく寸前のところで、ぽすっと何かに体が収まった。




『…ん?』

「ランラン?」

「……」




どうやら犯人は蘭丸だったみたい。
それで、どうやら私は胡坐をかいている蘭丸の中にすっぽり入ってて、後ろから抱き締められていました




『蘭丸?』

「あっれ〜?ランランってば名前ちゃんを渡すんじゃなかったの?」

「…るせェ」




嶺二くんったら嫌な笑顔ー。
っていうかね、恥ずかしいんですよ。
どうしたんだい蘭丸




「…名前は、」

「ん?」

『……』

「名前は渡さねぇ…」




蘭丸の匂いがする。
すっげーいい匂いだわ。
そんなのに包まれてて、甘い言葉を言われたら誰だってゾクゾクするよね!?




「素直にそうやって言えばいいのにね〜」

「うっせーなっ!!」

『…っ、』

「じゃあ、僕は帰るよん」




嶺二くんは扉を優しく開けて楽屋から出ていった。
部屋には、広い部屋には密着しすぎている私と蘭丸の2人だけだった。




『…ねぇ』

「…ん?」

『このままでいたいんだけど…、いい?』

「やだ」

『なんで!?』




なんだよ、もうツンデレ蘭ちゃんに戻っちまったのかい!?
別にいーじゃないのよ




「なんでって…」

『す、好きじゃないから…?』

「ちげーよ」

『……』

「だから…」




蘭丸は、私を自分の方に向き合わせる為にクルッと体を回転させ、そのまま抱き締めてきた。




『!?』

「こっち向いてくんなきゃ困っから…」

『蘭、丸』

「ん?」

『カッコいいね』

「…ん、」




ツンデレ蘭丸は、すっごくかっこよくて可愛いね!!
でも私、胸がドキドキいって心臓が破裂しそうなんですけど…!!







蘭丸に聞いてみた
(…蘭丸?
(ん?
(今日家に泊まってもいいかな?
(ブフッ!!
(うわっ!飲み物吹き出すなんて汚いよー!!
(テ、テメェが変な事言うからだろーが!!


20130703

- back -


[prev] | [next]


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -