結局どっち!?



『嶺二くん!』

「はいよー」

『大好き』

「ブフッ!!」




なな、なななんですと!?
いきなり何っ!?僕ちん思わず寿弁当の唐揚げ吹き出しちゃったじゃないか!!




「え…?な、なに?」

『大好きだよ』

「あ、ありがとう…」




も、もしかして…、僕と名前って実は相思相愛だったりするっ!?
両想い!?
プ、プロポーズの言葉は何にしようかな!一生僕の傍にいて…いや、ありきたりすぎる!!




『唐揚げが』

「唐揚げかーい!」

『あのね、私寿弁当の唐揚げがすっっごく大好きなのっ!!本当に美味いよね!』

「なんだ…思わず僕ちんを好きなのかと…」




名前が聞こえない程度で呟く。
僕の想いは、泡となって空に飛んでいった




『なに?』

「あ、いや、なんでも…」

『ねぇ、私にもその唐揚げ一口ちょうだい?』




そう言って僕の方を向きながら口を大きく開けてくる。
な、なんかエロい…!




「……」

『ちょうだい?』




え…、これって僕が口に運ぶの?つまり「あ〜ん」ってヤツ!?




「わ、わかった」

『ワーイ!』

「はい、あ〜んして」

『あ〜ん』




彼女の口に唐揚げを入れてあげると、美味しそうに食べる名前の姿を見て胸がキュンとした




『すっごい美味い!』

「それは良かった!かーちゃんとねーちゃんに感謝しないといっけないねー?」

『……』




今まで騒がしかった彼女がいきなり黙り込んだ。多分その様子だと考え事でもしているのだろう




「何考えてんのー?」

『…そうか』

「どったー?」

『嶺二くんと結婚すれば唐揚げいっぱい食べれるって事だよねっ!?』

「ブフッ!!」




本日二度目の吹き出し。




「な、なにを言って…!」

『結婚じゃ早いからお付き合いから始めよう?』

「いや、そもそもねー、僕達の気持ちが通じ合ってないとダメだよね!?気持ちは無視なのっ!?」

『私は嶺二くん大好きだもん、なんか問題ある?』

「……」




うわーお、さらっとこの子すごい発言してるんだけどー。
僕ちん超ビックリー




「……」

『も、問題あるの?』

「だって今さらっと…。まぁ、そうだよねー」

『?』




頭にハテナを浮かべてる彼女に触れるだけのキスをする




『―っ!?』

「僕も、大好きだよ名前」

『う、うん…』

「結婚前提にお付き合いしよーか!」

『やったー!唐揚げ!』




結局最後の最後まで唐揚げかいっ!
れいちゃんは嬉しいんだか悲しいんだかわからないよーん…







結局どっち!?
(れいちゃんと唐揚げどっちが好きなの!?
(……
(迷わないでよっ!!


20130321

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