えぇええぇぇぇえ!! いやいやいやぁ…、絶対にないないない!! あり得ないからっ!!嘘に決まってる!うん!! 『嘘だ…!』 「がはははは!!どーした?名前ちゃん、そんなに慌てて」 『え、えへへ…』 朝から局長に呼ばれ、真選組屯所の縁側に座らせられた。 そのまま局長と他愛ない話をしていたのだけど、楽しく話していたのはつかの間…、どうやら心臓がドキドキいってる。 自分でもわかるくらいに 『えっ、あの…?』 「可愛い奴だなぁ♪」 なでなでと、私の頭を優しく撫でるゴリッ…局長 「今どこからか“ゴリ”って聞こえた…」 ――――ドキドキ な、なぜなんだ…?局長に胸が弾む!! ど、どうして!?今まで全然平気だったのに…! 「そーいや、名前ちゃんが真選組に来てもう2年が過ぎたなー」 『そうですね…』 私は、2年前に江戸で人殺しをしていた。 そんな人殺しに、局長は最初から優しくしてくれたり、しまいには真選組に拾ってくれた。怖がったりもせずに…。 その時私はまだ16歳の少女だった 『あの時は、まだ人殺しをしてましたからね…』 「あはははー怖かったな…ぐすっ」 『な、泣かないで下さいよ!もう人殺しなんてしてないですし…!』 「あぁ、ホント変わったな名前ちゃん♪最初は総悟やトシにめちゃくちゃ喧嘩売ってたもんなぁ…」 『あ、あれは!け、警戒してただけで…』 「知ってるよ、今はみんなと仲いいよな」 『…うん!』 やっぱり局長が近くにいると安心する…。 私はきっと、総悟と同じ想いなんだなと勝手に思った 「名前ちゃん、おいで」 私の方を向きながらニコニコと手招きをする局長。 とりあえず近寄ってみる 『?』 傍に寄ると、私の腕を掴んでグイッと局長に引き寄せられた。 驚いて目を閉じていた私はゆっくりと目を開ける。 …目の前には局長の胸板 「大きくなった、可愛くなった…」 『―っ!//』 きょ、局長に抱き締められながら背中ポンポンされてる…!!// 『き、局長!?//』 私の心臓が激しく動く。 局長に対する愛が総悟と同じだったら心臓はこんなに激しくならないよね!? じ、じゃあ!私は…局長が 「なんだー?こういう時こそ、俺にたくさん甘えなさい!」 『局長ぉ…//』 すごいドキドキする…! あぁ、私ってこんなに局長の事が好きなんだ 『じ、じゃあ…、もう少しこのままで…//』 「お安い御用さ」 もう少し、もう少しこのままでいたい…! …しかし、私の願いは叶わなかった 「こんにちはー!!ゴリラ野郎はいますかー?」 「あっ!この声は…!お妙さあああぁぁぁん!!!」 ドドドド…っと私をその場に置き去りにし、局長が好きなお妙さんの元へと走って行った 『…局長』 「…大丈夫ですかィ?」 『総悟がなんでここに?』 ポツンと1人になった私の隣に、いつの間にか総悟が座っていた 「…やれやれ、近藤さんは天然のタラシだぜィ」 『うん、そう思う』 「嫉妬、してやすかィ?」 『はは、ちょっとだけね』 「大丈夫、俺もでさァ」 総悟の方を見ると、横顔はすごく悲しそうに笑っていた。 そういえば前に聞いた事ある。小さい頃から総悟は副長にお姉さんと局長を取られた気がしたって…。 私も今こんな気持ちなのかな…? 『…そっか』 「そっかってなんですかィ。名前と一緒にするんじゃねーや」 『総悟、さっきと言ってる事が矛盾してんだけど』 「俺と一緒に、あの女倒しやすか?」 『はぁ、無視ですか…。いや、倒すのは土方の野郎で十分だよ』 私の言葉を聞いた総悟は、頭をくしゃくしゃと撫でてきた。 『わわわっ…』 「おし!土方のヤローで我慢するとしやすかィ、近藤さんには幸せになってほしいからねィ!」 『そだね♪』 「おぃ、テメェら会話が丸聞こえなんだよ。ぶっ殺すぞ!!」 『あら、誰かと思えば…』 「ニコマヨじゃねーかィ」 「ニコマヨってなんだァァ!!ニコチンとマヨネーズできてんのか!?っつーか、テメェら切腹しろや!」 「いやでィ」 『死ね土方』 「おーし!総悟、名前!!白装束着ろ!俺が介錯してやらぁぁぁあ!!!!」 きっと、いつになっても局長にこの気持ちが伝わる事はない… それでも私は、局長の傍で守るんだ!!真選組のみんなと一緒に… 大好きです (たっだいまぁ♪あれ?なんで2人とも白装束着てんの? (近藤さぁん… (副長が… (止めないでくれ…!!近藤さん…!! (ちょっ、危ないから!2人とも死んじゃうから! end. [prev] | [next] |