『…そんなに萌えるんか』 「…ごめんなさい」 『猫耳にそんな萌えるんかぁぁぁぁぁあ!!!』 「名前の、猫耳は、も、萌えるかも…!!」 『かもってなんだ!ずっと土下座してろ!』 「…はい」 新八が浮気した。私という可愛い彼女がいながら猫耳生えただけのキモイ女と浮気した。 どっちも許せない!浮気した新八と、私の彼氏に手を出したエロメス…!! 『名前に“エロ”って入ってんだから騙されてる事に気づけや!!』 「も、もう気づかされたよ」 『エロメスどこ?』 「え?」 『エロメスはどこって聞いてるの!』 「えっ!?ぼ、僕が倒しました…!!」 『え?』 「騙された事に気がついて、倍返ししたの!」 『………』 気がつくの遅い。 なんでホテルに入ってシャワー浴びたの? まさかエロメスとヤれるなんて思ってたの? 本当、外見に騙されるこいつバカじゃん。 「…だから、エロメスは歌舞伎町にはいないよ」 『バカじゃん』 「へ?」 『バカじゃんバカじゃん!』 ダメだ、ずっと堪えてきたのに涙が出そうになる…。 泣きたくないのに…!新八の前で、浮気した奴の前で…! 「名前…?」 『うっく…!み、見んな!』 「…ごめん、本当にごめん」 『…本当は、お通ちゃんも、許してないんだから!!』 「………」 『…こんな、重い彼女が嫌なら私と別れて』 1回涙を流すとなかなか止まらない。 新八に泣いてるところを見られないよう背を向ける。 「…嫌だ」 『…は?』 「浮気した事は素直に謝る。…けど、別れたくない」 『なんでよ…』 「だって…、僕、やっぱり名前が好きなんだもん」 『…っ』 「本当だよ?…僕だって本当は重い男なんだ。銀さんでさえ許せないと思う程に…」 『………』 男が「もん」とか言うな。 どうしてそこまで?…私じゃなくてもいいじゃん。 『信じない』 「なんで?信じてよ…」 『だって新八、浮気したじゃん…』 「…でも、好きなんだよ!」 ふと背中が温かくなった。 新八に後ろから抱き締められてる…? 『私、許してない…』 「許してくれなくてもいい。でも名前は僕のだ」 『…っ』 「………」 『…わかった。今回だけ許してあげる。…次浮気したら絶対に許さないから』 「あ、ありがとう名前!」 『べ、別に…』 「照れ顔、可愛いね!」 『か、可愛くないっ!!』 浮気は許しません! (新八、土下座 (え? (土下座は許したわけじゃないから (…はい 20131216 [prev] | [next] |