お妙さんよりも



『きょ、局長!!』

「ん?なんだ名前ちゃん」

『…わ、私とお妙さん、どっちが好きですか?ちゃんと答えてくださいね!』

「え…?あの、ん?」




名前ちゃんがいきなり変な質問をしてきた。
私とお妙さん?え?好き?




「っていうかさ…、名前ちゃんなんで男子トイレにいるの…?」

『え?』

「いや…あの、ここ男子トイレなんだけど…、気づいてなかった…?」

『…局長って扉開けっ放しでトイレするんですね。まぁ!下の毛も毛深いんですね!立派なキノ…』
「やめて!!お願いだからやめて!!今ウンコしてるから!名前ちゃん臭っちゃうから!!お願いだから閉めて!出てって!!」









***



「…で?なんだって?」




トイレから出て、俺の部屋へと帰ってきた。名前ちゃんも一緒に




『私とお妙さんどっちが好きですか?』

「…知ってるくせに」

『答え方によってはぶん殴りますよ』
「名前ちゃんがこの世で一番大好きですっ!!」

『本当ですか?では、プレゼントを贈ります』




そう言うと名前ちゃんは部屋から出ていってしまった。だが数分後して戻ってきた。でかい箱を手に持って…




『はい』

「ん?なんだ…?これは」

『とりあえず、開けみてください!』




名前ちゃんの言うとおり開けてみる事にした。
真っ赤なリボンを解き、白い箱を上にあげると、そこにあったのは…




「これは、ケーキだな…」

『見回りの時に美味しそうなケーキ屋さんがあったので、買ってきました』

「そうか…!」




なんて優しい子なんだ!!男子トイレに入って来ちゃうちょっぴり残念な子だけど!本当は優しんだよね!!




「なーに嘘ぶっこいてんですかィ…」

「『総悟?」』

「近藤さん、今日は誕生日おめでとうございます。俺を副長にしてくだせェよ?ちなみに、そのケーキは名前が自分で作ったやつでさァ」




俺を副長にしてくだせェ?プレゼントは俺が貰うんだよな…?
ってか…、このケーキ名前ちゃんの手作りなのか




『ち、違うよ!』

「名前ちゃん…」

『見んなよゴリラ!』

「あれ?ゴリラ扱い?」

「ただの照れ隠しでさァ」

『余計な事いうな!』




そうか…
今日は俺の誕生日だったな。
忘れてた(汗




「おーい、近藤さん」

「おぉ、トシ」

「ん、誕生日おめっとさん」

「…トシィ〜」

「早くあけろや」




なぜ命令口調なの?
キャスター付きのかなり大きな箱だ…。何だろう…




「…え゙!?」

「喜んでくれたか…?」

「お、おう!ありがとな」

「『…マヨネーズ10本』」




俺があそこで“お妙さん”って言ってたら名前ちゃんに殴られてたのか…。まぁ言わせる気全然なかったけど…


トシも総悟もありがとな





お妙さんよりも
(私、お妙さんよりも近藤さんに対する愛はだいぶ大きいですよ!!
(名前ちゃん…
(覚悟してください

((この彼女の笑顔が可愛かった。胸が弾んでしまったよ…、まいったな…



20120904

- back -


[prev] | [next]


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -