また会えますか?




「晋助と名前が斬られたぞぉぉお!!」

『やだな辰馬、軽くだよ』

「そんな重傷じゃねぇ」




晋助と一緒に食料を買いに行く為町を歩いていると、刀を持った人に襲われた。
もちろん始末したけど、晋助と私の腕に切り傷が出来てしまった。アジトに戻り治療室へ行くと、偶然いた辰馬が腕を見て大騒ぎした。

そんなに重傷じゃないのに。すると少ししてバタバタと外が騒がしくなった







――――スパンッ!!



「名前大丈夫か!?」

「銀時?」

『銀時だー!』

「大丈夫か!?おい、死なないよな!?」

『死なない死なない』




治療室の出入口で肩を上下に動かし、汗をたくさん流している男は――坂田銀時




「おい銀時、つか俺の心配もしろよ」

「やだ。なんで高杉なんか心配しなきゃいけねーんだよ」

「『え?』」

「あ、いや、違くて!」

『「違う…?』」

「いや違う!!ってややこしいな!なんで双子なんだよテメェら!」

「『だって…」』

「ハモり過ぎなんだよ!テメェら!!」









***



治療室で手当てしてもらい、移動して私と晋助と銀時の3人で縁側に座る




『銀時。私、ホントは戦なんてしたくないの』

「………」

「………」

『もしも晋助が死んじゃったら?銀時も、小太郎も辰馬も死んじゃったら…?私、生きてけないよ』

「俺達は死なねぇ」

「名前、弱気になるな。この戦が終わったらパフェ奢ってやる」

『マジでか!頑張る!!』

「「お前安いな…」」




ふざけてるけど、心は不安でいっぱいだ。
この後、他愛ない話をして部屋へと帰ろうとした時、晋助が私の頭にポンと手を乗せてきた。




「………」

『………』




その日は仕方なく次の戦の為の準備をした。









***



「…名前?」

「………」




しかし、名前が戦から帰る事はなかった。




「高杉、元気だせ」

「銀時。元気だせるわけねぇだろ?名前を…、名前をこんなにたくさん捜してるのに見つからねぇんだ!どこ行ったんだアイツ!!」

「…高杉」




珍しく高杉の肩は小さく震えていた。頼むから名前、高杉の為に…、俺の為にも帰ってきてくれ…。
けど、そこからだった。高杉がおかしくなり始めたのは…















「―っ!…ハァ、ハァ…やな夢見ちまった。…懐かしいな名前とか」




時計を見るとまだ夜中の2時だった。眠気が一気になくなったな…。
仕方ない散歩にでも行くか…







――――ガラガラ



「高杉の野郎は今でも名前を捜してんのか…?」




玄関を出て階段を降りる。




「捜してるぜ?」

「た、高杉!?」

「久しぶりだな銀時…。だがな、もう諦めてるんでな。全然見つからねぇんだ…」




ビックリした…。
テロリストの高杉が、今俺の目の前にいる…




「…双子だろ?相方が行きそうな場所ぐらいわからねぇのか?」

「相方?…笑わせるねぇ。あいつが行きそうな場所?その場所に行ってたら今俺の隣にいるはずなんだよ!」

「深夜だぞ、落ち着けって」




高杉は何を思っているのか、刀に手をそえている。
まさか…、ここで戦うつもりか!?




「マジで落ち着け…!興奮するんじゃねぇよ!」

「銀時まだわからない?」

「え?」




突然女口調になった高杉。
つか、この声―…




『私だよ!どうどう?晋助に似てた!?』

「…名前…?」




え、えっ?嘘だろ…?
高杉の格好をした名前が、目の前にいる…




『今日はもう疲れたから銀時の家に泊まるね。晋助にも許可とってるし』

「え!?ちょっ、高杉といつ会った!?」

『1ヶ月前かな?私さ、戦の途中で死にかけたんだ。生死をさまよう状態だった。それで町の人に助けられて、ずっと看病されてたの。久々に皆を驚かそうと思って帰ってきたらみんながいなかった…』




そうか…、こいつも寂しかったんだ。
あの時、名前が帰って来なかった時の高杉みたいに肩が小さく震えてる。







――――ギュッ



『銀、時…?』

「おかえり」

『…っ!た、ただいま!私、あの時の約束通り銀時に明日パフェ奢ってもらうんだ!でも、また晋助の所に帰る』

「おう…」

『でもさ、銀時に…』

「ん?」





また会えますか?
(ワーイ!パフェ!!
(…変わらねぇな
(ふふ、うまぁーい!

(万事屋、ソイツは?
(ゲッ!多串くん!?
(高杉か…!?
(逃げるぞ名前!!
(なななっ!パフェェエ!



end.

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