ダイヤモンドリング



「…よし!!」




俺はソファーから勢いよく立ち上がる。そしてまたソファーに座る。…さっきからこれを数回繰り返している




「やーっぱ無理だぁあ!!名前に、ゆ、指輪なんて恥ずかしくて渡せねぇ…」




俺は今日、恋人の名前に告白…じゃねぇやプロポーズをします。
金を貯めて買ったダイヤモンド付きのちょっと高めの指輪を渡したいんだけど…俺は、いざとなるとなかなか勇気が出ないみたいで、2時間もこのソファーにいる始末…。
誰かぁぁあ!!俺をこのソファーから引き離してくれぇぇぇえ!!







――――ガラガラガラ



「銀さん?いますかー?」




こ、この声は…!!




「新八ぃぃぃい!!来てくれぇ!相談がある!」

「えっ?あ、はい!…万事屋のオーナーが相談って」

「う、うるせー!!」

「はいはい、何ですか?」

「…俺をソファーから引き離して下さい」









***



「はぁ?名前さんに指輪を渡したい?」

「はい」

「プロポーズ、ですか?」

「yes」

「…あの、こんな時にこんな事聞くのはアレなんですが」

「何よ」

「もしかして、その指輪のお金に僕らの給料入ってたりします?」

「…お、確か今日この後仕事があったんだったな」

「ぶっ殺すぞ!!天パァァァァァァァァア!!」

「だってぇ、高かったし」

「“だって”じゃねぇよ!!僕らの給料返せ!!!っつかわざわざ高いもん買うんじゃねぇよ!!」

「だぁぁぁあ!!うるせぇ!!!仕方ねぇだろ!?名前が欲しがってたんだからよぉ!!!」

「逆ギレ!?」







――――スパン



「おい、万事屋。プロポーズは金じゃねぇぞ…“愛”だ」

「何言ってんでさァ、土方さん違いますぜ?女は“愛”より“金”でさァ」

「てめぇら…!!どっからわいて出た!」

「旦那、きっと名前さんは喜びますぜ?」

「愛だよ愛」

「土方くぅん…“愛”って連呼されると気持ち悪いんですけどぉ」

「あぁ゙?」

「もともと気持ち悪ィですぜ?死ね土方コノヤロー」

「上等だぁ!!」

「おたく等!!ここ俺ん家だから暴れんな!」

「銀さん…、名前さん来ますよ?」

「「「えっ?」」」







――――ガラガラガラ



『こんにちは、名前です』




しーん。



『銀さん?』

「や、やあ…。いらっしゃい名前ちゃんっ」

『?』

「さささ、中に…」

『…はい』




あわわわ…!!
意識するとめっちゃ緊張する…!!プロポーズはいつ言えばいいの!?タイミングは!?







――――コロン



『…銀さんこの箱何?』

「え?…あ゙っ!ちょっと待っ…!」




俺が箱を奪う前に、名前が箱を開けてしまった。すると驚いた顔をしてこちらを向いてきた




『ダイヤモンドの指輪…。しかも私が前に欲しいって言ってたやつ…』




うわー!神様マジくそ!!
バレちまったら仕方ねぇ!こうなりゃその場に任せろだ!




「名前っ!!俺と…け、結婚して下さい!!!」




銀時は名前を見つめてプロポーズをした。




『………』

「…だめか?」

『…いいえ。銀さんと夫婦は楽しそう』

「やったぁぁあ!!」







――――スパンッ!



「銀さん!おめでとう!」

「末永く幸せにな」

「旦那も隅に置けねぇや」




3人が拍手をしながら別の部屋から勢いよく出てきた。




『新八くんに土方さんと総悟くん!?なんで…』

「コイツ等は気にすんな。名前は必ず、俺が幸せにすっからな」

『…はい!必ず幸せにしてくださいね』





ダイヤモンドリング
(銀さーん、ご飯ですよー
(はーい♪

(ズルいアル
(う、羨ましい…
(ワンッ!



end.

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