星が綺麗ですね





俺は今日、名前に告白しようと、そう決心した―…








『銀ちゃんって意外にロマンチックだねー』

「…何が」

『…“夜空が見たい”なんてさー』




うん。だからね、お前に告白する為に空が綺麗な今日呼び出したんだよ。

彼女は苗字名前。真選組2番隊隊長で、それなりに…いや、超強い。池田屋の時に偶然出会い、俺がコイツに一目惚れをした。

その日から彼女はちょくちょく万事屋に遊びに来る。
…だけど、遊びに来るくせに神楽と新八と定春としか遊ばない。俺とは遊んでくれない




ちいせぇ事で嫉妬してんなーって思った奴!!
仕方ないだろ!言えないんだから!心の中で言わせろよ!




『銀ちゃん…』

「ん?どーした名前」

『好き、なんだ…』

「え?」

『ある人の事が…』

「ある…人?」




おいおい…、これフラれるパターン?俺まだ名前に告白もしてねぇのに…?




『その人は、ちょっとした事に感がいいの。自分より他人を守る人、自分がすごく傷ついてる時でも…。でもね、そんなところにも惚れてるんだ…』

「…ふーん」




俺の知らねぇ野郎の自慢話ばっかなんかしやがって…
マジ傷つくんだけど…




『まだわかんない?』

「あ?」

『私がその人の家に遊びに行くんだけど、胸がドキドキしちゃって、その人にはあんまり話せないの』

「…アレ?」




この話どこかで…
あれか!?あの事なのか!?




『上司も「あんな奴やめとけ」とか「名前の目は節穴ですかィ」とか言われて、ムカつく時もあった』

「………」




確かこの前、名前が多串君と総一郎君ホントにムカつくって怒ってたな…




『わ、私の口から言うのは嫌だからね!銀ちゃんから言ってね!』

「――っ!」




ま、まじか…
んじゃ決め台詞は、昨日見た別フレに書いてあった夏目漱石とやらのあれでいくか
あれ、めっちゃ練習したんだよな…!




「ほ、星が綺麗ですね!!」

『………』




名前の反応はどうだろう…




『銀ちゃん』

「はい!」

『あのね、実は“星”じゃなくて“月”だよ』

「…えっ!?」




緊張しすぎて間違えた…!!恥ずっ!!
チクショー、カッコ悪ぃ




『う、嬉しいから関係ないけどねっ!』

「名前…」




でも、まぁとりあえず告白は成功だな!





星が綺麗ですね
月でも星でも、俺が君を大好きなのは変わらない



end.

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