女子会のち教室で披露

今日のお昼は、Aクラスの春ちゃんと友千香と一緒にお弁当を食べる日。
山から帰ってきた時に、春ちゃんと友千香に約束したんだ。初めて女の子達だけで食べるから、すっごい楽しみ!




『私、寿弁当の唐揚げたくさん持ってきたから食べてねっ!』

「マジ!?やったー!やるじゃん名前」

「唐揚げ楽しみです!」




昼休み、私達は屋上に移動している。やっぱお弁当食べるなら屋上だよね

少し重たい扉を開ける。




「はぁ〜、風気持ちー!」

『屋上最高!』

「そうですね」




屋上に誰もいなかったので、真ん中でお弁当を広げる事にした。




『あれ?友千香はメロンパンだけ?』

「あれ、知らない?ただのメロンパンじゃないのよ〜!ここの名物なの!」

「そうなんですか?すごいです」

『一口頂戴!』

「いーよ。春歌は?」

「頂きます!」




メロンパンを一口口の中に入れると、なんという美味しさでしょう!
今まで食べてたメロンパンより全然美味しい!




「どう?」

『うまっ!』

「こんな美味しいモノが購買にあるんだよ!」




昼休みのチャイムが鳴るまで楽しく話をしながら、お弁当を食べた。
途中で分け合いもしたし…女子だけでも結構楽しかったな









***



『翔ちゃーん』




午後の授業中。先生にバレない程度の小さな声で翔ちゃんを呼んだ




「どうした?」

『あのさ、今日の放課後あいてる?』

「あぁ、空いてる」

『じゃあさ、ちょっと歌詞と曲の方を見てほしいといいますか…聴いてほしいといいますか…』

「え、いいぜっ!」




何て言えばいいかわからなくて、オロオロしていると翔ちゃんは相変わらずの笑顔で了解してくれた

















きーんこーんかーんこーん



今日1日最後の終わりのチャイムが鳴る。クラスのみんなはゾロゾロと鞄を持って寮に戻って行った。
教室に残ったのは私と翔ちゃん




『……』

「……」




そして、何故かトキヤとレンもいた




『…2人ともどうしたの?帰らないの?』

「…なんで帰らねぇの?」

「私も寿さんの曲を聴いてみたいので」

「俺もだよレディ」




あ、あれ?
あの内緒話、2人に聞こえてたのか…
でも、まぁ…トキヤとレンにならいいか




「それに、翔だけを誘うのはちょっとばかり酷いですね」

「そうだね、俺達も誘ってほしかったな」

『ご、ごめん…』

「それより名前、歌詞見せてくれるか?」

『あ、うん、ちょっとまってね』




私は鞄の中から楽譜を取り出し、コピーした3枚は3人に渡した




「…な、なんで3枚あったんだ?」

『ん?あぁ、一応みんなにも見てほしかったから3枚コピーしてたんだぁ』

「ふーん、そーなんだ」

「(だったら私も誘ってくれれば良かったのに…)」

「(あれ?イッチーが嫉妬している…)」




私はみんなが楽譜に目を通している間、ピアノの前に座った。
暫くして3人は驚いた顔をして楽譜から目を離し、私を見た




『じゃあ、いっきまーす』

























どれほど大切で――

















時に切なくて…




ずっと君の心がみえなくて














仕方ないから…胸の奥にしまって















たとえこれ以上がなくても




















私を包んだ優しい言葉が



ウソだったとしても――

















あの頃の君は私を見ていた








たしかに感じてた


















君の温もり…
    まだ残る











女子会のち教室で披露
久しぶりに一生懸命ピアノ弾いたかも…


20130423

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