優しいトキヤ

なっちゃんの手料理を初めて食べて、意識を失った為、夜になってもなかなか眠れなかった。
少し夜風にあたろうと、春ちゃんを起こさないよう外に出た…が、トキヤが先に芝生の上に座っていた




『トキヤー』

「!?…寿さん。なんですか?もう夜遅いですよ?」

『まだ10時だよ。眠れないのー』

「赤ん坊ですか貴方は」

『うん、だから子守唄』

「は?」




勝手にトキヤの隣に座る。
本当に別人だよね〜これがあのHAYATOなんだもんねー




『あ、でもHAYATO風でお願いします』

「はぁ!?」

『HAYATOで子守唄…』

「ふざけないでくださいっ!」

『そんな大きい声出さないでよ!みんなが起きちゃうから…!』

「あ…」




たまにはHAYATOを見たいし…最近見てないし。HAYATOを少しだけっ!




「絶対に嫌です」

『いーじゃん』

「無理です」

『……』




ケチんぼだなー
HAYATOはもっと優しかったよー?




『あーあ、嶺ちゃんに会いたいなー』

「…あと3日もすれば会えますよ」

『うん』

「…寿さんって本当にお兄さん大好きですね」

『それはもう!誰よりもだよ!』

「まぁ、わからなくはないですが…」




突然トキヤは立ち上がり、テントへと帰ろうとする。




『え?…寝ちゃうの?』

「はい」

『子守唄…』

「子供ではないのですから、目を閉じていればいつの間にか寝ていますよ。寿さんも早めにテントに戻るんですよ?」

『むぅー…』




そう言ってトキヤはテントに入って行った。
本当に優しくないなぁ…トキヤは。
仕方がないので私は前を向いて、小さな音で鼻声を歌った




『うん、眠れそう…』




そのまま歌い続けていたらウトウトしてきたけど、テントまで歩くのが面倒くさかった為、その場で私は意識を手放した。
芝生の上で良かった。ちょっと寒いくらいだし、平気でしょ!
























『……ん…』




あれから何時間たったのだろう。日付は変わっているはず
にしても温かい。少し寒かったはずだけど…




『え…』




あ、あれ?なんか…
目の前にトキヤの寝顔が見える…。テントに戻ったんじゃなかったっけ?
夢なのかな…?
ってか抱き締められてる?




『ト、キヤ…』

「ん…」




レンとは違う色っぽいものがあるよねトキヤって…。っていうか少し期待してたんだ。トキヤなら戻って来るってね…。
だって、HAYATOだったとはいえ昔からの仲だからね?

あれ?でもこれ私ドキドキで寝れないパターン?
私はトキヤに抱き締められてるから温かいけど、トキヤは寒いよね…、でも起こしたら可哀想だし…




『あ、私も抱き締めればいいのか…』




ギュッとトキヤを抱き締めると、綺麗な顔してても男の子なんだなって思ったらドキドキしちゃって30分くらいは寝れなかったかも…









***



「マ、マサマサマサマサァァァア!!!」

「ん、なんだ朝から騒がしい…」

「どうしたんですか…?」

「外に出たら…!ト、トキヤと名前が…!!」

「「?」」




音也に連れられ、外に出てみる真斗と那月




「あ、あれ!!」

「なっ…!」

「あ…」




3人が見たものとは、トキヤと名前が抱き合いながら寝ていたところだった。




「どういうことだ…?」

「んー?2人は仲がいいですね〜」

「そういう事じゃないよ〜!!」

「一ノ瀬は、こういう行為をするのか…」





優しいトキヤ
4日目・一ノ瀬トキヤ
(これは…、その…戻ったら寿さんが倒れそうになっていたので支えていただけです…
(鼻声歌ってたらいつの間にか寝てて…夜中目が覚めた時、トキヤがいて驚いたけど…眠かったし…
(ちゃんと考えて行動をしろっ!!
((はい…、すみません…

(なんか…マサお母さんみたい
(ふふ、微笑ましいですね〜


20130407

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