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音也と食料探し
『んー7日間かぁ…』
「大変な事になったなー」
「何をしたらいいのでしょう…」
「では、こうしよう」
私と音也は食料探し。マサとなっちゃんは生活しやすい所探し。トキヤとレンは野生の動物が周りにいないか調べる。翔ちゃんと春ちゃんは薪を大量に持ってくる
「それぞれ見つけた者は、ここに集合する。これでよいか?」
『マサすごーい!』
「こ、これくらい出来て当然の事だ」
「マサ照れてるー」
「て、照れてなどいない!!一十木!変な事を言うなっ!」
マサって可愛いな。
褒めただけで照れちゃうなんて…
「それじゃー!いっくぜー春歌っ!」
「は、はい!」
「無理はすんなよ?」
「わかりました!」
翔ちゃん本当に優しいなー女の子の春ちゃんを心配するなんて
「んじゃ、俺達もいくかい?イッチー」
「そうですね、調べに行きましょう」
「真斗くん生活しやすい所ってどこですかね〜?」
「それを今から探しに行くのだろう…」
「俺らも行こ!名前!」
『うん!食料探しならまかせなさい!』
こうして、4組がバラバラになり、それぞれの役割を果たしに動き出した
***
「ねぇ名前、このキノコ食べれる?」
『どれ?…って音也!それは毒キノコだよ!!』
「うわわわっ!!」
音也は毒キノコの正体にビックリしたのか、それを投げ飛ばした
『ムグッ!』
「あ…」
『―…ゴックン』
しまった…
毒キノコ…食べちゃった…
音也が投げ飛ばした毒キノコは、私の口へと飛び込み、そのまま私の喉を通過していった。
『……』
「だ、大丈夫…?」
『大丈夫なわけ…ないでしょ…?』
「だよ、ね…」
だけど、そんなすぐに体調は悪くならないと思うから、食料を再び探しに行くことにした
「へ、平気なの?」
『私が体調悪くなってからだと探せないでしょ?だから今探すの。もしもの時は、よろしくね?』
「絶対無理はダメだからね…?」
『ありがとう!』
音也は優しいなー!なんていうかもはや天使だよ!!
こうして毒キノコを飲み込んでしまったまま食料を探しに再び歩き始めた
***
『よし!これくらいかな』
「結構食べれないモノとかあるんだね〜」
『うん、山っていろいろ大変なんだよねー』
食料も集め終わったので、さっきマサが提案した集合場所まで道を歩く。
「迷子になりそ〜」
『大丈夫!私は山になれてるから』
「へ?なんで?」
『昔、家族と山登りに行った事あるんだけどね、色々あって兄の嶺ちゃんと一緒に遭難にあった事あるんだー』
「お兄さんと?」
『うん。私怖くなっちゃって、ずっと嶺ちゃんの傍にいたからだいたいはわかるっ!』
「お兄さんは山とかに詳しいの?」
『うん。なんか小学生の頃に色々山に関する本を読んでたらしいよ?』
「よかったね!お兄さんが山に詳しくて」
『あの時の嶺ちゃんカッコよかったなぁ』
彼はニコニコしているが、こんな私の昔話を聞いて音也は楽しいと思うんだろうか…
もうすぐで目的地に着く予定だった…
―――ドクンッ!
『うぐっ…!!』
「名前!?」
突然の胸の痛み。倒れそうなところで音也が支えてくれた
『やばっ…!く、るし!』
「名前!名前…!」
『はぁ…!!はぁ…!!』
音也は私をお姫様抱っこし、なるべく動かさないように目的地へと走り始めた。
「み、みんな!!名前がぁ…!」
「どうした一十木」
「どうしたんですか〜?」
そこにはまだマサとなっちゃんしかいなかった。
音也が涙目になっているのがわかる
『うっ…!ふっ…』
「名前!?大丈夫か!」
「名前ちゃん苦しそうです!!」
「食料探しの時に毒キノコを飲み込んじゃって…!!」
「なに!?名前っ!気をしっかりもて!!」
『はぁ…はぁ…!!』
「名前ちゃん…!」
「どうしよう…!」
頭上からヘリコプターの音が聞こえたので、俺とマサと那月は空を見上げた。そこにいたのは…
≪みなサーン!!寿さんをいったんこちらに渡してくだサーイ!!≫
「「「学園長!?」」」
そう。ヘリコプターからは学園長の声と姿。
俺達は言う通りに名前を学園長に渡した
‐1時間後‐
『いやー、もう2度とみんなに会えなくなると思った』
「名前〜!よかった!よかったー!!」
『もう音也、泣きすぎだよ』
私はさっきのがまるでウソのように元気になってた。心配してくれた音也が勢いよく抱き締めてきた
「しかし、学園長は名前に何をしたのだ…?」
「手術でもしたんでしょうか?」
学園長が名前に何をしたのかは、本人でもわからないとの事…
音也と食料探し1日目・一十木音也
(ごめんねっ!
(大丈夫だって
20130404