アイドル強化合宿開始!
『……』




翌朝、教室に来るとトキヤしかいなくて、挨拶をしてもまっすぐ黒板を見ていた。黒板に視線を向けると、大きな字で「アイドル強化合宿をする」…と書いてあった。




『そんなの聞いてないけど…』

「私も聞いていないので大丈夫です」

『怖いかな…?』

「…どうでしょう」

「おーい!おはよー!って何だこれ!!!?うげぇ、マジか…」

「….ボスもいきなり言うね」




少しづつクラスの子達が集まってきても、内容がイマイチ掴めずぼーっと黒板を見つめていた。するとあるものに気づいた。
端に小さくメンバーの名前が書いてあったのだった…




『Sクラスで参加するメンバーは一ノ瀬と神宮寺と来栖と寿以上。…はぁ!?』

「なっ…!!」

「はぁ!?」

「ボ、ボス…」




あれ!?なんか知らないうちに勝手にメンバーにされてる!?
な、なんという事だ!!心の準備ができてましぇん!!




「…って事だから、お前ら4人は今すぐ校庭に行け」

『せ、先生…、合宿って事は荷物どうすれば…』

「荷物の心配はするな。用意してあるから安心しろ」

『えぇー…』

「お前なら大丈夫だ。なんせ嶺二の妹だからな!」

『関係ないですよー!!』









***



「みなサーン!全員あつまりましたカー?」

「はぁい…」

「はい…」

「は〜い!」

「は、はい…!」




なんと、Aクラスの参加メンバーは…
「一十木音也くん
 聖川真斗くん
 四ノ宮那月くん
 七海春歌ちゃん」
の4人だった




「いますよ…」

「レディ達がいてくれたらよかったのに…」

「おう、いるぜー」

『ほーい』




全員集合し、これからヘリコプターで山の頂上に行くみたい。
それで「7日間はその山で過ごしてくだサーイ」と学園長が言ってました




『この8人だけですか?』

「そうデース!」




日向先生曰く
山にはテントと寝袋、コンロと包丁しかないとの事




『(って事は…自分達で食料とかを探さないとダメなわけだ)』




嶺ちゃんが言ってた学園長の無茶ぶりってこういう事だったんだね。




「それでは皆さーん、乗ってくだサーイ!楽しみデスネー!」









***



「それでは、みなサーン頑張ってチョウダイナ!」




数時間して山に着いた。ヘリコプターから8人全員降ろされ、学園長は学校へと帰っていった




『ふぅ…どうしよっか?』

「お腹がすいたな…。思えば朝から何も食べてない」

「真斗くん、僕、クッキー焼いてきたんで食べてくださーい」

「あ、……す、すまん…」




マサが顔を青くしてクッキーを受け取った。
そんな毒を食べるわけじゃないんだから…。なっちゃんが可哀想だよ




『ねぇ、音也。なんでマサ顔が青いの?』

「那月の手料理って不思議な味がするんだよね…」

『そ、そうなんだ…』




それで顔が青くなってるわけだ…




「レディ、久しぶりだね」

「はい!お久しぶりです神宮寺さん」


「翔!あんまり離れないで下さい!!」

「子供じゃねぇから平気だ!!子供扱いすんな!!バカトキヤ!」




んー…
大変な合宿になりそうだ…





アイドル強化合宿開始!
(どうしよう…
(これから大変だ
(楽しみですね〜!
(夜はきっと怖いです…
(一回落ち着きましょう
(わくわくするねぇ
(山って初めてだな
(嶺ちゃーん…


20130329

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