宇宙の果てまで二人旅




「私さ、あんたとなら何処までも行ける気がするんだよね」

何を言い出すと思えば江ノ島さんは僕の手をぎゅっと握り薄い漆黒に揺れる瞳を向けた

「いきなり何を…僕は其れを告白として受け取っていい?」

笑いながら言う
江ノ島さんは俺の言葉を聞いた瞬間、にっと気の抜けた笑顔を浮かべる

「いいよ。」

江ノ島さんは僕の手を握っている手の力を強くする

「何処行きたい?」

「苗木と行けるなら何処までも」

江ノ島さんは僕を抱き締めた
柔らかい江ノ島さんの匂いが鼻に充満して噎せ返る

「僕も、君と一緒なら」

いっそうのこと、このまま宇宙の果てまで行ってしまおうか
言った瞬間この提案は江ノ島さんに却下されてしまった

「宇宙なんて、危険じゃない」

「でも、僕が江ノ島さんを守るから何も怖くない」

江ノ島さんの頭や頬を包む僕の手は温もりに溢れていた
彼女なら僕が守ってみせる

「そっか。私はあんたに守られるのか」

「大丈夫、守るよ」

僕は笑う
僕が笑えば江ノ島さんが幸せそうにするから

「永遠に僕に守られてね、江ノ島さん」

江ノ島さんが笑う
江ノ島さんが笑えば僕の世界に色が付くから

「苗木こそ、ずっと守ってね?」

そう言ってお互いの小指を絡め合う
願わくばこんなに幸せなときが
永遠に続けばいいな
なんて




───────────────────────
2014.1.29

ダンガンロンパ/苗木と江ノ島



prev|next

 BookMark

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -