『田中トムさんですね、静雄お届けに上がりました』
目の前に現れた都市伝説は池袋最強を抱えて俺に文字盤を突き付けた。
池袋最強とは言わずもがな静雄の事だが、細身とはいえ背は高かった筈だ。
それが何故、首無しライダーに抱き抱えられているのだろうか。
必死に事情を説明しようと腕の中でわたつく静雄はいかにも小学生といった風貌で、こうして三人ならんでいると家族のよう…等と冗談を抜かしている場合では無い。
運び屋の仕事があるらしい首無しライダーから静雄を預かり、部屋に入れた。
「静雄、落ち着いたか?」
「…すんません、どうしたら良いかわからなくて、おれ、トムさんに」
「頼ってきてくれたのか、ありがとうな」
まだ金色に染められていない頃の茶色みがかった黒髪に懐かしさを覚えながら軽く撫でる。
少しずつ引き出すように説明を聞いていくと、やはり例の情報屋が一枚噛んでいるようだった。
非合法的かつ御都合主義な薬を打ち込まれ、みるみる間に体が縮んでしまった所を仕事中の友人に拾われ今に至る、と。
まだ一時間と経っていないこの状況では静雄も平静を取り戻しきる事が出来ずにいるのか不安そうな面持ちが窺えた。
「あののみむし野郎…絶対にころしてやる」
「いたいけっぽい顔でんな事言うなよ」
「…もどらなかったら、どうしましょう」
「したら子供服買ってやんねぇとなあ?」
「トムさんっ!」
茶化したように言うと子犬のように高く吠える。
静雄はからかわれたと思っているようだが、俺としては大真面目だ。
今すぐサイズの合っている服を買ってやりたい。
というのも、静雄が着ているのは普段のバーテン服だった。薬は衣服ごとは縮めてくれない不親切な奴で、当然ぶかぶかと充分すぎる余裕を持って静雄の体に引っ掛かっている状態だ。
さっきまで抱えられていた時にはそこそこ寄せられていた布も、今では重力に逆らう事無くずり始めて落ちている。
だらしなく晒された胸元には、先日の情事で散らされた薄赤い痕がそのまま残されていた。
若干十歳の少年の絹肌に鬱血の痕が残っている光景はこの上無くアンバランスで、尚且つ背徳的。
視線の先に気付いた静雄は慌てて襟を合わせるが、そんな仕草すらも無性に愛しく感じられる。
「なぁ静雄、ズボンの裾引きずってっから汚れちまってんぞ?」
「へ?あ、トムさんっ!」
「おーやっぱ軽いな」
ソファに座ったまま静雄の両脇に手を入れて上に上げれば、驚く程容易く持ち上がる。
ウエストサイズの合っていないズボンは下着ごと静雄の足元に残った。
ベストも外してやると静雄が纏っているのはサイズ違いの白いシャツだけで、静雄は俺の手の中で顔を真っ赤に染めた。
「な、ななっなにするんすかあっ」
「何って、抱っこだろ」
じたじたと遠慮がちにもがく体を抱き締める。
右手で肩を支え、左手は腰の下に敷くようにすると何も纏っていない下半身の柔らかな感触が直に伝わってくる。
あぁ、いかん。静雄とは言えどこんな小さな子供についうっかり欲情してしまいそうだ。
いや寧ろ静雄だから小さくてもムラッと来るもんは来て当然か。
「…もし、俺がガキのままでも」
「んー?」
「き、きらいになりません…か?」
涙溜めた顔を真っ赤に染めてこの上目遣い。
こんな可愛い奴を嫌いになれって方が無理な話だ。
ガキだろうがなんだろうが静雄を愛するという決意が揺らぐ事は一生無い。
小さな頭を撫でて降らすようなキスを繰り返すうちに落ち着いて来たのか、震えはもう止まっていた。
「どんな姿でも、静雄は静雄だろ」
「…はい」
「嫌いになんかなる訳ねぇべ、ずっと愛してる」
我ながらクサすぎたか、なんて思いながら静雄の体を横たえてシャツから覗く細い太股に手を乗せる。
そのまま上へ向かって滑らせるように指を這わせれば、成長しきっていない静雄のペニスが露になった。
「と、トムさん!?な…にしてっ」
「言葉だけじゃあ足りねぇだろ?姿はガキだって変わらず愛してやるってのを実際にだな」
「でも、ぁ、っんく」
まだ毛も生え揃っていないそれを軽く握り親指の腹で擦る。
空いた手でプチプチとシャツのボタンを中途半端に外し、はだけた所から垣間見える薄桃色の乳首を人差し指でつついた。
感度の良さは幼くとも健在なのか、眉を悩ましげに寄せながら必死で声を殺している。
口に当てた両手が意味を成さなくなるのも時間の問題だと践んで、今は愛撫に集中する。
従来の姿よりも比較的小さくつるんとした印象のペニスがやたら美味しそうに見えて、ごく自然な流れで口を静雄の下半身に寄せた。
「ふぁっ!ん…っひ、あ」
「やっぱ、ちいせぇな」
「ひぅ、とむさ、だめ…っんん!」
滞り無く滑る舌から与えられる快感が余程強かったのか、引いていた筈の涙が再び静雄の目尻から溢れていた。
幼いながらも硬さを持ち始めたその先端からは、じわじわと先走りのような物が口内に染み出す。
「あっ、ふぁ、や…ぅ」
「…っは、ん」
「ゃ、やだっ、も…ぁあ、ひ、ぅあっ!」
小刻みにびくつく身体を押さえて強く吸い付く。
同時に睾丸を指で挟み擦り合わせると、口の中に薄い精液の味が広がった。
成長しきっていない身体が吐き出した精液は思いの外さらりとして味も薄い。
なんて口の中に溜めたまま普段との違いを一つ一つ味わっていると、静雄の驚愕に満ちた視線がじっと向けられている事に気付く。
何飲んでんすか、みたいな顔してるが口に含んでいるだけでまだ飲み込んだ訳では無い。
そんなの美味くないでしょう、みたいな意志も感じられるが生憎美味くないなんて事も無い。
ただ、未だに口内に留めている精液で喋る事ができない。それなら飲み込めよって話だが何処からか悪戯心が沸いてきて、口を結んだまま視線にキスをする。
俺の口内が空だと思い込んでいる静雄はそれを甘受し、舌でおずおずと催促までしてきた。
答えるように口を開き舌を絡めていくが、この時溜まっていた精液が重力に沿ってどろりと静雄の口へ伝っていく。
予期せぬ感触に静雄が目を見開くのもお構い無しに舌で口内中をかき混ぜ、ねぶり、追い立てる。
何時まで経ってもキス中の呼吸法を覚える事が出来ない静雄は、段々と失われていく酸素を必死に求めるが故に、流し込まれた自らの精液を飲み下した。
静雄が飲みきれなかった分は俺が美味しく頂いた。
「そんな不味いもんじゃねぇだろ?」
「で、もっ…ぅ、く」
「それにここ、また勃ってるべ」
「ゃ、ひぁあっ!」
再び勃ちあがっているペニスの裏筋を指で辿ると、可愛らしい喘ぎを漏らす。
握る事はせずに、指の腹で亀頭をくちくちと擦る。
「静雄はガキの頃からやらしい身体してんな?」
「ぁ、だ、ってぇ、ん…!や…そんな、っ」
「先走り粘っこくねぇから漏らしてるみたいになってんべ」
「ひぁ、ち…ちがっ、んぁ、あ、ぅ」
お漏らし恥ずかしいなあ、と耳元で囁いてやるとぎゅっと瞼を閉じて必死に耐えている。
普段ならこの辺で後ろを解しにかかる訳だが、こんな小さい尻に俺のを挿れたりしたら壊れそうだ。
となると、窮屈そうにテントを張るこの股間をどうするべきなのか、多分一人で後から抜いたりしたら静雄はご機嫌斜めまっしぐらな気がする。
挿れはしないがどうにかしたい、そこで素股なんてのはどうだろう。
これは我ながら良いアイデアだと思う、なんてな。
「んっ…、と、むさ…?」
「ちょっと足上げるぞ」
「っ…!ゃ、ま、まって、いきなりは…!」
「いや挿れたりはしねぇから、安心してトムさんに全部任せてな」
早とちりして顔面蒼白した静雄を宥め、持ち上げた両足は太股部分を手でがっちりと束ねる。
足の付け根辺りに僅かに生じた隙間へ取り出した自身の先端を宛がって、太股の間を割り進んでいく。
奥まで押し込むと静雄の反り返ったペニスとふにゃりと重なるのがわかる。
「あっ、ぁ、とむさっ…の、がぁっ!」
「素股も悪くねぇべ?」
「んぁ、うごいちゃ、っあぅ、ふぁあっ」
太股を押さえたまま激しく抜き差しを繰り返し、裏筋を互いのペニスで強く擦り合う事で刺激が蓄積されていく。
「っ…静雄、愛してる」
「ひぁっ、あっ、おれ、もっ、ぃ、ふぁあああっ!」
びくびくと身体を震わせた静雄の足を離してやると、それぞれが吐き出した精液で太股から胸部までを淫らに汚していた。
「静雄?大丈夫か?」
「ん…へ、きっす」
「でも疲れたろ、寝てもいいぞ」
「トムさんっ、あの、おれも…愛してます、から」
それだけ言い切ると静雄は気を失ったかのように眠り始めた。
使い古された言い回しだが、その寝顔はさながら天使かと見間違える程だ。
静雄の知り合いである闇医者に連絡を取るのは、もう少しこの愛らしさを堪能してからにしよう。
新羅君は本当に便利です
臨也さんも良い仕事した
きさとさんリクエストのトム子静でした遅くなってしまい申し訳ありません!
きさとさんがお誕生日だと聞いてあげるなら今日しかないと奮起した結果がこれです
精飲ってどっちがどっちのを飲むんだろうと妙な所で悩んだ結果もう二人で飲めばいいよって事になりました
言葉攻めは私の力不足で安っぽくなってしまった事をお詫び申し上げます
苦情返品いつだって受け止めます宜しければどうぞ!
この度は一万打リクエストにご参加頂き誠にありがとうございました!