シズちゃんを新宿駅まで迎えに行き、俺の家まで帰ってくる道中、バケツをひっくり返したようなにわか雨に見舞われた。
傘も持って無かったし、家に着く頃には全身ずぶ濡れで身体も冷えきっていた。

バスタオルを取りに行き玄関で待つシズちゃんの元へ戻ると、犬の様にぷるぷると頭を振る可愛らしい姿が目に入り暫く眺めていたい衝動に駈られたが、ここはぐっと堪えてその頭をバスタオルで包み込む。

「今お風呂入れてるから先に入ってきなよ、風邪ひいちゃうから」
「お前のが風邪ひくだろ」
「俺の事はいいから」
「…なら、一緒に入ればいいだろ」
「そうそう、一緒に…って、え!?」

思わず耳を疑った。
俺の聞き間違いかとも思ったが、目の前で顔を真っ赤にしているシズちゃんが何よりの証拠である。

「…嫌だってんなら、風邪でも何でもひいちまえ」
「そんな訳無いでしょ!ほら早く入ろ!」

シズちゃんからデレるなんてこんな貴重な体験は数少ない。
シズちゃんの気が変わらないうちにさっさと行動に起こさないと勿体無いからね、早速風呂場に直行だ。

今更照れ出したので有無を言わさず服を剥ぎ取って、湯気で温まった浴室に入った。
激しい温度差によって霜焼けのように赤みを帯びたシズちゃんの体を見てると正直ムラムラするが、ここでがっついて気でも損ねられるといけないのでまだ我慢する。

「俺先に体洗うからシズちゃんは温まってていいよ」
「臨也…」
「んー?」
「体、洗ってやろうか…」

痛い、目に入った。
いやシャンプーが目に入ったがそれどころではない。
今日のシズちゃんは何がどうなってこんなにもサービス精神旺盛なのだろうか。
いつの間にか膝立ちでシャンプーを流し終えた俺の背後に回っているシズちゃんは愛しいを通り越していっそこわい。いや、勿論その何百倍も可愛いけど。

「臨也、スポンジは」
「スポンジ無いからシズちゃんの体で洗ってよ」
「…束子でもいいぞ」

何だか予想外すぎて口を滑らせてしまった。
確かに常々ソープとかいいなぁ、なんて思ってシズちゃんが泊まりに来るときは毎回スポンジを排除したりしていた訳だが(今までは一緒に浴室に入る事すら儘ならなかった)。
それにしたってもう少し上手く誘導するつもりだったのにこれはひどい。

しかしシズちゃんは何やら恐ろしい事を呟きながらも、ボディソープを手に押し出して泡立て始めていた。
何だかんだで俺にとって非常に有益な流れになっている事だし、多少無計画な行為も許されるだろう。
そう思った俺はシズちゃんの方へ振り反って、横に置いてあるボディソープの容器を手に取った。

「…?背中流すんだから前向いてろよ」
「体で洗ってくれるんでしょ?」
「っ、何、しやがる!」
「手でちまちまやるより良いんじゃない?」

ノズルを押せば、乳白色の液体が勢い良くシズちゃんの胸元にかかって腹部まで垂れていく。その冷たさに一瞬怯んだ隙を見逃す事なく、一気に触れ合う程の距離まで詰め寄った。
膝立ちのままのシズちゃんに抱きつくようにして胸を擦り付けてみると、ぬるりとしたボディソープに胸部を摩擦されて気持ち良いのか小さく喘いだ。

「ほら、俺の体洗ってよ」
「ぁ…ひ、っ?」
「わかんない?シズちゃんの体に付いたその泡で、俺の全身綺麗にしてくれればいいんだよ」

床に座り込んで、丁度シズちゃん足の付け根辺りに左腕を伸ばす。
右手で腰を引き寄せて左腕を跨ぐように促せば、羞恥に染まった顔でおずおずと俺の肩に手を置いて近付いてくる。
俺の腕の上で既に勃ちあがりかけているシズちゃんのペニスに、ボディソープを直接かけてやればその冷たさにまた体を震わせた。

「それで腰動かして」
「んっ、ぅ、こ…か?」
「そうそう上手だよ、ちゃんと先までね」

シズちゃんの股が手の甲を洗おうと降下してきた辺りで悪戯心が擽られて、手のひらを返し睾丸を軽く刺激してみる。

「っあ!ゃ、ひぁあっ」
「シズちゃんの体も洗ってあげようかな」
「んぁ、そこ…っや、ひぅ、ぁ、あっ」
「動き、止まっちゃってるよ?」

意地悪く笑って見せれば喘ぎを噛み締めながら再び腰を揺らしだす。
左腕の次は右腕、その次は左足、右足。
摺り寄るように抱きついてきて、肩と足の付け根辺りを洗われる。
シズちゃんが快楽に酔い始めて殆んど自分で動くようになったので手持ち無沙汰になった俺は、ボディソープだか先走りだか見分けのつかなくなった液体を指先で拭いシズちゃんの後穴に塗り付けた。
期待したのか、無意識にひくつく穴に思わず笑みが溢れる。

ふと腹を洗ってもらっていない事に気付いて、背中をゆっくりと倒し浴室の床に仰向けになる。
シズちゃんの後穴を指先で軽く解しながら俺の腹の上まで誘導すれば、さながら騎乗位の様な光景が広がった。
白い泡から桃色に色付いた乳首が見え隠れして、やたら扇情的だ。


「あ、ふ…ぃ、いざっ、もう、ほ…しぃっ」
「ここ洗い終わったら、シズちゃんの大好きなモノあげるよ」

迷い無く股を俺の腹部に滑らせたシズちゃんの自身からは先走りが滴り、ぐちぐちと音を立てている。
しきりに物欲しげな視線を向けては伏せ、俺の許可を今か今かと待っているようだ。

「んーありがとう、もういいよ」
「…っ、いざや、ぁ」
「俺の欲しいんでしょ?自分で入れてごらん」

既に我慢の限界に達していたであろうシズちゃんは、少し躊躇いながらも腰を浮かせる。
シズちゃんの痴態に十分過ぎる程硬くなった俺の自身へと狙いを定めてゆっくりと腰を降ろし始めた。
少しずつ慎重に挿れていく算段なのかもしれないが、お互い全身ボディソープまみれで非常に安定感に欠ける。

「ぅ、っあ、ひぁ」
「ほら頑張って、後少し」
「っ、ひゃ!?あっ、あぁあああっ!」

少し身動ぎしてやるだけで俺の腹に置いてあった手が滑り、それに連動するように足まで滑らせてくれた為、シズちゃん自身の重みで根本まで収まった。
背をしならせながら吐き出された精液が俺とシズちゃんの腹を白く染める。


「っは、はぁっ…ゃ、いざ、ゃ、やめっ」
「俺はまだ、イってないんだけどっ」
「んゃ、あっ、だ、めぇ!ひぁあっ!うぁ」

達したばかりでさらに敏感になった中を、欲望のままに突き上げる。
シズちゃんの腰が上がる度に、結合部まで伝った精液とボディソープがかき混ぜられて薄く泡立っている何とも卑猥な光景が見えた。

「っシズちゃんの中、俺の精液で洗ってあげよっか」
「ひゃ、んぁっ、や、だしてぇっ!ぁ、おくっ」
「っ、ん」
「ひぁっ、ああぁあっ!」

シズちゃんのお望み通り、奥深くに射精してやればびくびくと体を震わせて二度目の絶頂を迎えたようだ。

この後も気が済むまで風呂場で致したが、当然の結果と言うべきか二人仲良く風邪を引いた。
シズちゃん程丈夫な造りをしていないこの体は、シズちゃんが全快した後も暫く治る事は無く。
シズちゃんが看病してくれたら治るかも、という言葉は自業自得だからせいぜい苦しめ、という愛の鞭で見事に一掃された。






ソープってこうですかわかりますん><
すごく美味しいリクエストだったにも関わらず静雄がおまたで擦るだけの話ですみません
そして頼まれてもいない騎乗位を盛り込む始末

私は寧ろツノコ様から頂いたメールに載っていたあらすじに萌えました
あと鰻飼育案素晴らしいと思います

この度は一万打リクエストにご参加頂き誠にありがとうございました!



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