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Observer on Timeless Temple-1部

グランドオーダーを繰り返し、数々の人々・英霊達と交流を重ねていく内にルシティカの「神様」への信仰も薄らいでいく
顕著に表れたのは第6特異点 キャメロット。獅子王が統治する地で身を寄せていた村へ襲撃があった際、子供を庇って瀕死の状態を負う
初めて直面した死を前に「死にたくない」と願ったルシティカの手を取ったのは彼女が信仰していた「神様」ではなく、人の形をした英霊 天草四郎だった
そこから「人の願いは人が叶えられるものでしかない」「神は人を傍観する目でしかない」という悟りに達し、後に女神ロンゴミニアドに自身の「神様」を重ね、その手を振り払い、ルシティカという個として自立した

「お許しください、分かっていたのです。本当は神様なんて偉大なものが私を見ていない事くらい」
「──どうかお許しください、縋り続けた貴女の手を振り払う私の愚かな選択を」

キャメロットから生還後、マイルームで天草と対話し「人類救済の夢を諦めるつもりはないが、その夢を叶えるまでの間は好きでいたい」と想いを告げられ、ルシティカも天草に一目惚れしていた事を打ち明け、恋仲に

終局特異点では藤丸とマシュの道を切り開く為、自身のサーヴァントであるジャンヌと天草を率いて魔神柱達と交戦
魔神柱達が停止し、特異点も崩壊する中で以前から聖杯大戦、ジークの事を聞いていたルシティカはジャンヌとの契約をお互いが了承する理由を持って解消。ルシティカの傍には天草だけが残った



Epic of Remnant-1.5部

亜種平行世界 下総国へ"何か"に引きずり込まれる形で精神だけを強制レイシフトされる
藤丸や武蔵達が変貌した厭離穢土城へ到着するまでの間、妖術師と名乗る自分のサーヴァントとそっくりな姿をした男に捉えられていた
妖術師や彼が率いる英霊剣豪達が身を隠していた場で自身の本心を隠す事なく、妖術師にぶつけ、真っ向から妖術師のやり方を否定し続けた
ルシティカが元々予言していた通り、藤丸や武蔵が妖術師を討ち、無事に帰還した後、妖術師率いては天草四郎が見たであろう島原の地獄を夢で曖昧ながら目の当たりにする
妖術師の逆鱗に触れた際、黒鍵で穿たれた右足の傷はルシティカにしか見えない存在になっており、痛む筈がないのに忘却を許さない呪いの様に時折痛みを発生させている



Cosmos in the Lostbelt-2部

・序/12日31日
カルデアから退去する夜、朝が来るまでの時間を語り合い眠ったルシティカが普段からつけていたバックカチューシャを持ち、天草は英霊の座へと退去
天草や藤丸達にも内密に藤丸が召喚していたアーチャー アタランテに弓の指導を自身から頼み、終局特異点から今までの間、彼女の指導を受けていた技術で未知の敵を撃退し、逃げ延びた


・永久凍土帝国アナスタシア
イヴァン雷帝が君臨するロシアにて本来の自身のサーヴァント・天草四郎との契約が絶望的な中、助力を求める為に藤丸と同時期に英霊召喚を実行、ライダークラス・アストルフォと仮契約を結ぶ
藤丸が極寒のロシアで調査を行う中、ルシティカはシャドウボーダーの守護に回りながらもアタランテ・オルタと出会った際には自身に戦う術を教えてくれた「お師匠さん」として、彼女との再会を喜んだ
だが最終局面にてアタランテ・オルタと対立、ビリーに願う形で銀の矢を用いた彼女との一騎打ちに臨み、そして──

アタランテ・オルタの生命、願いを他ならぬ自分の手で射抜いた事で戦意を失いかけたルシティカはアストルフォの言葉で今一度、崩れかける足に仮初の力を加え、立ち上がる
藤丸とは違い、ここでルシティカが得たのは「この旅の結末を、この異聞帯の人々が受け入れるかどうか見届けなければならない」という自己脅迫観念だった


・無間氷焔世紀ゲッテルデメルング
ロシアから北欧へ進む道中、世界の裏側からリンクされた影響で起きた聖杯大戦を模した戦いに夢の中で参戦。戦いの中で絆を深めたジークを自身のサーヴァントとして北欧異聞帯に挑む
第23集落に敵襲が発生した際にムジーク新所長の命で集落へジークと共に馳せ参じ、巨人種を撃退する。藤丸達が帰ってくる間にゲルダと出会い、彼女と共に藤丸達の帰りを待つ事に
御使いや神を信じるゲルダは天草やジャンヌを召喚したばかりのルシティカそのもの、ロシアと同じくその信仰を破壊し、背負った願いを無事に下ろし、看取る為の世界を取り戻さなければいけない事に苦悩する
シャドウボーダーへ戻った際にはジークとマシュにかつて自分が『神様』を信じていた事を告白
そしてキャメロットで得た「神様は人を観測する『目』でしかない」という結論から「神という目が全ての人間へあまねく愛を注ぐ為の箱庭」がこの北欧なのだと理解。獅子王の手を振り払った時の様に北欧ではスカサハ=スカディを否定する

スルトが世界へ顕現した際にはスルトの力を無効化する為、矢を射る事でスルトの無力化、そして人間である自分や藤丸が炎そのものと戦う所までスルトを落とす方向で助力
この異聞帯をきっかけにルシティカの日中の異常な睡眠を求める行為、過眠という異常が表面化していく(ダ・ヴィンチ曰く「英霊ではない何かと繋いじゃった縁に呼ばれてる」)
眠っている間はただ暗闇が広がる中で一点の白であるルシティカに語り掛けてくる"彼"の存在を認識している様だが…?


・人智統合真国 シン
introから中華異聞帯に入るまでは北欧から発生した異常な過眠でコヤンスカヤの暗殺も回避し、最終局面まで唯一の健康体として藤丸のカバーを行った
スパルタクスが村人達へ身を呈して証明した『自由』を貴ぶ意思を肯定した姿に「自分にも背負った意思をどう受け止めるかの『自由』がある」と気付く
芥ヒナコー虞美人が選んだ悠久の彷徨、それを支えたのが項羽への愛一つという一点に関しては負けを認めるも自分の天草への純粋な想い、彼と築き上げてきたグランドオーダーという功績だけは負ける訳にはいかないと吠えている

「悠久に対して、私とシロウが紡いだ絆は一瞬に過ぎない、そこは認めるよ」
「──だけど!たかだか一瞬だなんて事は言わせやしない!
私と彼の功績が例え世界中が知らない事でもカルデアの皆が覚えてる!それだけでシロウと私の結んだ縁は間違いじゃなかったって誇れるんだ!」


敵対としてだが虞美人と項羽との出会いによって、愛したひとと「再会出来ない」と縁を否定し嘆くのではなく「再会できる」と肯定して確信し、いつか天草との縁が再び繋がる事を今一度信じ直す
そして始皇帝との最終局面においては始皇帝自らルシティカの自己脅迫観念を見抜かれ、不利な状況へジークを追いやってしまう

「マスター、いや今は友としてルシティカと呼ばせてほしい
この戦いは受け止める戦いじゃない、貴女は自分が生まれた世界の歴史は間違いじゃないと始皇帝に示すために俺を使ってほしい」
「見届ける事も見守ることも、裏側の俺が引き受けよう。だから──貴女は代わりに正しいことをここで示してくれ」


泣き出しそうになるルシティカへの静かな湖畔の様なジークの言葉にかつて縁を結んでくれたジャンヌが重なる
ルシティカの生きる世界を取り戻す為に戦ってくれたジャンヌ、そんな彼女のようになりたいと成長する為に震える膝へ本当の決意をルシティカは込め直し、始皇帝と同じ土俵へ足を踏み入れるのだった

中華異聞帯で生じたルシティカの心境変化に応じてか、見る夢にも変化が訪れる
それはまだ遠く、微かにしか聞こえない自分の名を呼ぶ懐かしい声。幻ではなく実際に座から縁を通じて飛来する声にルシティカは中華異聞帯での自分の心境変化が間違いでない事を肯定する天草の言葉を胸へと宿す
空を横断する長城に関してはこの異聞帯では「当たり前」のものと根を張り、魔術的なものを内包したものではない為にルシティカの弓では無効化できなかった


・創世滅亡輪廻 ユガ・クシェートラ
ジーク、そして魔王である信長の力を借りての中華異聞帯を乗り越え、徐々にではあるが異常な過眠への耐久・抑止を行う気力を取り戻していく
インド異聞帯に訪れた際、言いようのない胸のざわめきを抱えていたが当初は分からず仕舞。後にユガを知った時に独占的な裁定への拒絶だったという結論へ至る
これには内包される大部分の多くをルシティカの『神様への甘え』、【ここに永久にあれば、ただ神様へ祈るだけで満たされる日々を送れる】という自分自身への叱咤を含めており、それら全てまとめての"拒絶"という一言に完結する

黒き最後の神・ユガの深淵に想い馳せながら、最後のユガにて神の空岩を目指す前に現れたキャスター・リンボの相手を立香とマシュから請け負い、単身戦闘へ突入
今までの自分の道のりを踏みにじるようなリンボに対し、初めて心の底から苛立ちを覚えるルシティカに呼応するように鎖骨間に刻まれた令呪が脈打つ
目の前に現れた懐かしい背中、けれど違う蛇のような鋭い眼光に暫く呼吸する事も忘れる
右足に刻まれた傷に残った【彼】という残滓、そしてルシティカが今まで異聞帯で背負った呪いともいえる人々の意識によってここに現界を果たしたのである
リンボを退けた後は折られた右手や痛む体に鞭を打ちながら、彼―妖術師を加えて4人で最終局面へ向かう。その道中で再会したアスクレピオスに薬を投げ渡され、彼のおかげでルシティカは前へ進み続けた

インド異聞帯で出会い、一時的な協力関係を築いたペペロンチーノには【彼】の存在も見抜いた上で『全てを抱擁して受け入れてしまえる子なのね』と評価
その一方で『受け入れてしまったら最後、今のルーシィちゃんは彼らの想いに押しつぶされて死ぬ事を願う自殺志願者みたいなもの』と現在のルシティカの在り方を悲観していた
ただ黒き最後の神に叩き込んだ自論に関しては『素敵な恋をしてるのね』と興味ありげに瞳を輝かせていた模様
過眠障害を知ったペペロンチーノに貰ったおいしい珈琲の入れ方が記されたメモ書きから、睡眠前に珈琲をいれて飲むなど、クリプターの中でルシティカに影響を与えた人物となった


・神代巨神海洋 アトランティス
テティス島にて陣営へ加わったアキレウスを避けていた事を本人に指摘され、最初の異聞帯ーロシアでの事象を打ち明ける

「なるほど。なあアンタ、姐さんは俺の知る限りだとアンタのような年端のいかぬ子供に己の命を背負わせるような奴じゃなかった筈だぜ
──お前さんは姐さんの誇りを侮辱したい訳じゃないだろう?」


アタランテに矢を穿ち、数多の世界と命を摘んできた自分は許されないと声を震わせるルシティカにアキレウスから向けられた言葉
かつて同じようにしてアタランテという女性を討った者同士、共鳴する部分を見つけたアキレウスより藤丸ではなくルシティカに契約を求められ、ルシティカもこれに了承する
オデュッセウスの展開する海域に突入後はアキレウスの駆ける戦車に同乗、眼下に広がる英霊ならびに神々の戦いに圧倒されながら、思わず自分達が進む為とはいえ、こんな風に誰かが傷付く戦いに慣れる日が来るのかとこぼしてしまう

「そりゃあ、お前さんには無理だ。俺のマスターはただ生きる為、前に進む為だけの”人間”だからな」

アタランテへ矢じりを向けた時、ただの”人間”である自分では”英霊”である彼女には叶わないと思っていた。けれどルシティカの考えとは裏腹にアタランテの矢は自分の足を貫いただけで、生命まで奪われなかった
あの時から自分という”人間性”を捨てようとしていた事に、アキレウスからの言葉によって激しさを増す戦いの中でルシティカは気付く

「アキレウス。…私は、お師匠さんに止まってほしかったの
お師匠さんはとても足が速いから、ただの人間である私じゃ追いつけないから足を止めてほしかった
もう1度だけ話したいという我儘を貫きたかったんだ。私は、背負ったんじゃないんだね。…あの人に、アタランテというヒトに生かされたんだ」


異聞帯側のケイローンとの決着の際には『アキレウスの勝利』という自分の願いを叶える為に令呪三画を、アキレウスへ行使
いるだけで勝利の女神となる素質に気付き、命令を受けたアトランティス兵達によって重石をつけた身で海へ沈められる
そして水に沈むだけであったルシティカを海面へ浮上させたのは、二度の召喚に応じた天草四郎であった
──半ば怨嗟にまみれ、心に溢れた慟哭を感じ取った妖術師が存在定義を天草四郎に明け渡して叶った再召喚である
韋駄天の英雄によってアタランテとの因縁、それから自分は未来へ生かされた”人間”であると再認識したルシティカはアタランテとアキレウスに加護を祈るようにして矢を引く
再会を願っていた天草四郎の姿に穏やかな顔を浮かべながら、オリュンポスを目指す船の中で眠り続ける

▼ 人物関係図


(※敬称略)

>> 藤丸立香
補欠として呼ばれた者という事で何かと気が合う者同士
天草四郎を召喚した当初の歩み方について相談に乗ってくれたり、異聞帯内では傷を我慢して歯を食いしばってまで立つルシティカのストッパー

>> ロマニ・アーキマン
時々こっそりと赴いては「内緒だよ」と自分の蓄えていたスイーツを分け与えてもらっていた
ジャンヌの髪型で遊んだ際に見た事のある面影を彷彿としたものの、それは終局特異点で彼に出会うまで判明出来ず仕舞だった
終局特異点でその最後を見る事は叶わず、誰もいない医務室に赴いた際に流した涙を惜別の想いとして送った

>> ジャンヌ・ダルク
ルシティカの声に初めて召喚に応じてくれたサーヴァント、元々オルレアンで縁自体は刻まれていた
親友であり目標とする人物であり、ジャンヌにとっては聖女としてだけでなく村娘である自分を受け入れてくれた友のような存在
終局特異点にてお互いが納得する形で契約を終了、世界の裏側で待つ人の元へ彼方まで続く巡礼へ向かう親友の背中を見送った

>> 天草四郎
ジャンヌの次にルシティカの『歪み』を救済する為、召喚に応じたサーヴァント。キャメロット後にルシティカとは恋仲となる
最初こそは貼り付けた笑顔だけの関係だったものの、ルシティカの粘り勝ちで以降はマスターである彼女をからかったり、クリスマス関係で巻き込んだりと色々と雑な面を見せ始める
ただそこにルシティカを蔑ろにする気持ちはなく、彼女に危害ある場合―キャメロットにおいては普段の表情が嘘かのように怒りを露わとし、傷付けた者を見境なく破壊する存在へ変貌する
12月31日には夜明けが訪れるまでルシティカと談笑した後、ダヴィンチに赤いマフラーを託し、自分はルシティカが身に着けていたバッグカチューシャを手に座へと退去した

>> アタランテ
自分に戦う術を授けてくれた、ルシティカにとっての「お師匠さん」
心に並大抵の事では埋まらない過去を与えた存在

>> ジーク
ロシアと北欧異聞帯の狭間で世界の裏側からリンクしてきた邪竜、ジャンヌの想い人
夢の中で聖杯大戦を模した戦いに巻き込まれながら、ジークと交流を深める内に縁を獲得。目覚めた後、正式にルシティカのサーヴァントとして契約を果たした
ルシティカ自身がそうであるようにどちらかというと友情で結ばれている形、過眠障害で倒れたルシティカを背負って部屋まで運んでくれたりと甲斐甲斐しい

>> 織田信長(復讐者)
中華異聞帯で新たに契約を交わした復讐者クラスの魔王。ルシティカに主人として振る舞う気がなく、信長を敬い接するので関係は良好
異聞帯のどこかで死んだり、心が挫けた際に葬ってもらう『炎』であり、あの世へ旅立つ自分への手向けである『彼岸花』というルシティカの認識を「それもまた一興」と笑って受け入れている
ちびノブをどこからともなく出してもらっては癒されたり、影で泣いている際に傍に連れ添わせたりと面倒を見てもらっている。ルシティカからの呼び方は「ノッブ」

>> 妖術師
亜種平行世界 下総国で出会った自分の大切なひとの性質が異なるだけの同一人物
下総国での一件以降、残滓としてルシティカを器として居座っており、異聞帯での中で発生した過眠障害の原因
夢の中で出会うだけだったものの、インド異聞帯でリンボと対峙するルシティカの前に彼女が背負ってきた異聞帯の人々の想い、彼女につけた傷を媒介に現界を果たす

>> アキレウス
ギリシャ異聞帯で陣営に加わり、彼からの要求を呑んで契約を交わす
ジークと縁を交わすきっかけとなった聖杯大戦内、アタランテから話を聞いていて存在は知っていたが、ロシア異聞帯を終えた後でルシティカには気まずかかった模様
戦いの中で『"英雄"ではなく"人間"』であるというルシティカが忘れかけていた事を思い出させてくれた英雄そのヒト

▼ 戦闘技術


アーチャークラスであるアタランテに指導を受け、弓を使うも放つ矢は先が尖っていない破魔矢仕様
誰かの命を奪うものではなく無力化を狙うものであり、ルシティカの起源である「抉開」に乗っ取って【異常(魔術や自然に発生したものではないもの)】を無効化する

魔術属性が【水】【風】なルシティカは自分が放った矢で発生する結果を「荒れ狂う海を凪ぐ鎮めの風」をイメージしている
色んな要因で発生した【異常】を鎮める為に矢を射り、そしてその【異常】を無効化する(だがそれも数秒が限度)
破魔矢の中には数本だけ、誰かを射る・命を奪う為に用意された銀の矢が存在している