跡部景吾
「おい、こんなバイトするぐらい金に困ってるなら、なぜ俺様に相談しねぇ!!」
「跡部……」
今日はもうおしまいかなとボンヤリ考えていたところに、氷帝学園3年の跡部景吾くんが怒鳴り込んできた。
「二人の時は呼び方が違うだろ、周」
「景吾……?」
彼と僕は幼馴染みでもある。部活が忙しくなってからは会う回数も減ってしまったけれど、彼は僕のよき理解者だ。(むしろ保護者かもしれない、)
「ありがと景吾。でも今回は自分の力で稼ぎたいんだ」
「……弟、か」
なら、しょうがないと言わんばかりに溜め息をつくと彼は湯船にゆったりと浸かった。
「うん。ごめんね……景吾、せっかくだから悩み相談していかない?」
「バーカ、俺様に悩みなんかある訳ねぇだろ。俺を誰だと思ってやがる」
「王様。俺様。跡部景吾様──」
「ふ……ん」
悩みのない人間なんていないよ。彼は“跡部景吾”であるが故に悩む事が許されないのだろう。
僕がちょっと相談にのった程度で解決できるような軽いものではない。重く崇高な彼の宿命──。
「でも、……もし僕に何か出来るコトがあるなら言ってね」
少しでも彼の癒しになりたい。
「そうだな。強いて言うなら、」
僕の頬が彼の両手に包まれる。
「周はもっと俺を頼りやがれ──」
僕達はそのまま唇を重ねた。
「ねぇ景吾、抱いて……」
「今日は随分と積極的だな」
「、だって」
彼の繊細な指先が縦横無尽に僕の身体を這い纏わる。さっき一度抜いたばかりでいつもより敏感になっている僕の性感はいとも容易く彼の手に支配されていく。
「いい反応するじゃねーの……ま、俺もあまり構ってやれてなかったからな」
「やだ、もっ……焦らさない、でっ」
浴室の壁に手をつかされた僕はお尻を景吾に突き出す姿勢になった。
「ココもやけに解れてるな、アーン?」
彼の指が僕のナカを掻き回す。だけどソレじゃもう足りなくて。景吾のが欲しくて……。
「どうして欲しいか言ってみな」
艶めいた景吾の声が低く掠れて響く。彼も僕に欲情しているんだ。
「挿れて……っ、景吾のおっきなオチンチンで、僕をいっぱいにして……ぇ」
「周っ、……いくぜ!」
「あ、あ──…」
僕のナカが景吾のもののカタチに刻み付けられる。
結局、彼は3度目の射精を終えるまで僕から出ていこうとしなかった。
出ていってからも背中から僕を抱き込んで離してくれない。
僕は朦朧とした意識の中で彼の「ありがとう」という言葉を聞いた。
それはとても幸せそうで……。
少しは彼の癒しになれたかな?
僕、明日からまた頑張るね──…。
END
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