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「したいようにって、なんだか難しい要求ですね」

「どこがだよ。簡単だろ」

「そうですね、じゃあ……好きにすればいいって言うんなら、俺は志乃さんのしたいようにしたい」

「行ったり来たりしてんじゃねぇか」

「客ですよ」

「……ったく、こういうときだけそう言う事いうんだな、お前は」

「頭いいでしょ?」

「悪知恵だけは働くらしいな。」


志乃さんが腰を浮かせるから、俺はトランクスのゴムに手を掛けた。
ゆっくりとゴムをおろしていけば、細い腰が見える。
そして、少しだけ大きくなったそれが姿を現した。

まだ、前見たときの大きさとは違うから、勃ちきってないんだとおもうけど。

どうしてだろう、やっぱりなんだかそそられる。なんだか女の人の胸を見た時と同じような興奮を覚える。



「志乃さん、いつこんなに興奮したんですか。?」

「じろじろ見んなよえっち」

「嘘、見て欲しいくせに」


上のほうで声がする。
ソレは微量の光を受けてぬらぬらと光っていた。エロいなぁ……と思いながら、そのまま手を掛けて、握った。
そしてゆっくりと、手を動かしてみる。


「は、ぁ……あ……」


あ、熱い。

刺激の度に震える太腿。
そこをしっかりと目で捉えると、そこには、夥しい量の跡があった。
さっき見たよりももっとある。

予想していたよりも、もっと。

俺はゆっくりと腰に回っている足を解くと、そのまま体をずらした。


「これも前の人の……ですか。すごい量ですね」

「そ、じゃ、ねぇの……っン、あ……」

「てことは、前の人にもこうやって志乃さん、しゃぶらせたんですか?」

「こ、うやって……?」


キスマークというにはあまりにも濃くて、俺は思わずその跡をぐりっと押した。

近くなるほどに感じる雄臭い匂いに、くらくらする。

あー、間違いなくこの人は男だ。
俺と同じ、男だ。

と、思う。


「だって、そうでしょ?」


志乃さんの顔を見ながら、その跡に上書きするよう、そのまま内腿に舌を這わせる。
そうしたら、「っく、ふ」と詰めた息が上から聞こえた。