4 「え?」 言われた言葉が信じられなくて、俺は目を見開いた。 そんな言葉言われると思ってもなかったし、もうそんな事言ってもらえるとも思ってなかった。 「……何言って」 「んー……?行きたくない?」 「え……え……」 頭がショートしそう、パンクしそう。 どうしよう。 俺は口元を押さえてにやけそうになるのを必死で隠す。 どうしよう、嬉しい。 「行きたくないなら行かないけど」 「行、行く!!行きます!!」 早川さんが俺を見ずにいう言葉に、思わず少し大きい声を出して返事をしてしまう。 あっと思うけど、出てしまったものは仕方ない。 「ちょっと声が大きいよ……」 「ごめんなさい……嬉しくて……」 案の定早川さんに睨まれてしまったけど、俺の顔を見た早川さんはすぐに前に向き直った。 「仕事早く終わらせるから、待っててよ」 そしてそんな嬉しいセリフまで聴かせてもらって……どうしたんだろう、なにかあったのかな。 よくわかんない。 でも、嬉しいから、いっか。 とか思ったりして。 こんなのまるで、恋人同士みたいだ。 なんて思っちゃって。 |