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「え?」


言われた言葉が信じられなくて、俺は目を見開いた。
そんな言葉言われると思ってもなかったし、もうそんな事言ってもらえるとも思ってなかった。


「……何言って」

「んー……?行きたくない?」

「え……え……」


頭がショートしそう、パンクしそう。
どうしよう。
俺は口元を押さえてにやけそうになるのを必死で隠す。

どうしよう、嬉しい。


「行きたくないなら行かないけど」

「行、行く!!行きます!!」


早川さんが俺を見ずにいう言葉に、思わず少し大きい声を出して返事をしてしまう。

あっと思うけど、出てしまったものは仕方ない。


「ちょっと声が大きいよ……」

「ごめんなさい……嬉しくて……」


案の定早川さんに睨まれてしまったけど、俺の顔を見た早川さんはすぐに前に向き直った。


「仕事早く終わらせるから、待っててよ」


そしてそんな嬉しいセリフまで聴かせてもらって……どうしたんだろう、なにかあったのかな。

よくわかんない。

でも、嬉しいから、いっか。

とか思ったりして。


こんなのまるで、恋人同士みたいだ。


なんて思っちゃって。