4 大丈夫じゃ、ねぇ。 お前のせいで。 「志乃くん、正常位……」 「う、うぅ……っ」 壁から剥すように腹回りに手を回されて、そのまま引っ張られる。 そうしたら体がそのまま男の身体に包み込まれた。 そのまま4つん這いにされたと思ったら、ずるっと入っていたちんこが抜けて、俺の体はぐるっとひっくり返された。 視界には灯を背にした男が目に入る。 表情があまり見えなくて、少しだけ嫌悪感が和らいだ。 「志乃くん……」 けれど、声を聞くと胃からなにかがせりあがってくるようだった。 男の顔が近づいてくる。 キスをされる。 そう思うよりも早く唇が重なって、唇をベロっと舐められた。 「う、……ぐ」 「口を開けて」 敏感な肌をなでられて、腹を撫でた手がするすると体全体を撫でていく。 早く口を開けろ、ほら、早く。 そう思うのに口があかない。 頭まで登ってきた手が、やんわりと俺の頭を撫でた。 その優しい手つきが、どこか俺を責めているようで俺を追い詰める。 「は、あ……ぅう」 だめだ、開けたくない。 いやだ。 でも、嫌われたくない。 呆れられたくない。 満足して帰って欲しい。 俺は決死の思いで口を開けた。 男が小さな声で「いい子だ」と言ってもう一度頭を撫でた。 ……っ、ハル。 |