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ブルーバスターのCD。
あの人が好きだというから、時々聞いていた。
あの人と同じものが聞きたくて。
少しでもあの人と同じ世界が見たくて。

CDのジャケットは、四人の男の写真とペンキで塗りたくったような青。
目がチカチカするような青。

俺はそのCDを持って、そのままベッドに腰掛ける。


俺の目に映るのは金髪の男。

切れ長の目に、やわらかそうで少し傷んでいそうな金色の髪の毛。
はっきりと浮き出た喉に、色っぽさの滲み出る筋。

こんな男があの人は好きなんだろうか。

思わずするりと撫でたら、ぞくぞくと悪寒がした。
俺がこの男だったら、俺があの人に愛されてたんだろうか。


―……コンコン。


ドアがノックされる音が響いた。


「隼也様。」


続いて聞こえる声に、俺はブルーバスターのCDを持ったまま横になった。


「俺はもう休むよ」

「昨日の件で少しお話があります。隼也様さえよければ明日でもよろしいのですが」


昨日の件。
俺は千尋に頼んでいたことを思い出す。

そうか、あの男について情報を集めろと言っていたんだっけか。


「あぁ、うん。そうだったね、入ってよ」