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目を瞑って、そのまま生理現象に身を任せる。
突き抜けるような快感。
きもちいい、としか言いようがなくて。
それに幸せが加わって、さらなる快感につながる気がする。

けれど、……志乃さんはこれを誰にでもする。
その事実が引っかかって胸が少し縮こまった。

そのまましばらく、ゆるゆると腰を動かした。
志乃さんは、ひくっと緩く震えてはぁ……っと息を吐き出す。
その声のエロさといったらまた。

けれど、少し虚ろな志乃さんの目。
その目は行為中に見た苦しそうな辛そうな表情の類いで、その目にまた胸がいたんだ。
どうしたんだろう。
また、なにか考えてるんだろうか。


「どうしたんです?」

「ん、……ん?んーん」


金色の髪をなでて、そのまま頬を親指で擦るように撫でたら、志乃さんはふるふると首を振った。


「志乃さん、志乃さん。俺、志乃さんだけだから」

「あ?」

「志乃さんだけをずっと好きでいますから。」


よくわからないけど、志乃さんの苦しみはどうやったら拭えるんだろう。
俺だけの愛じゃやっぱたりないんだろうか。
志乃さんは少し不思議そうな顔をして、目をぱちくりさせた後、ふっと息を吐き出した。


「お前は可愛いな、ハル。そろそろ……抜かねぇ?」

「え?!あ、あ!」


抜くの忘れてた……。


「ぬ、抜きますよ……」


すっかり萎えきっているそれを、腰を引きながら抜く。
「あ……ン、」と、志乃さんの声が漏れて、ぽっかりと穴があいたそこから、俺が出した精液がとろりと溢れ出てくる。
凝視していた俺は、思わず生唾を飲み込んだ。


「あーあ……中出ししやがって……」

「だって俺がイきそうなのに、志乃さんがイくんですもん……。」


足を立てたまま、はぁ、はぁとゆっくり息をする志乃さんは、かなりエロい。
俺の息子もまた元気になってしまいそうな気がする。