3 目を瞑って、そのまま生理現象に身を任せる。 突き抜けるような快感。 きもちいい、としか言いようがなくて。 それに幸せが加わって、さらなる快感につながる気がする。 けれど、……志乃さんはこれを誰にでもする。 その事実が引っかかって胸が少し縮こまった。 そのまましばらく、ゆるゆると腰を動かした。 志乃さんは、ひくっと緩く震えてはぁ……っと息を吐き出す。 その声のエロさといったらまた。 けれど、少し虚ろな志乃さんの目。 その目は行為中に見た苦しそうな辛そうな表情の類いで、その目にまた胸がいたんだ。 どうしたんだろう。 また、なにか考えてるんだろうか。 「どうしたんです?」 「ん、……ん?んーん」 金色の髪をなでて、そのまま頬を親指で擦るように撫でたら、志乃さんはふるふると首を振った。 「志乃さん、志乃さん。俺、志乃さんだけだから」 「あ?」 「志乃さんだけをずっと好きでいますから。」 よくわからないけど、志乃さんの苦しみはどうやったら拭えるんだろう。 俺だけの愛じゃやっぱたりないんだろうか。 志乃さんは少し不思議そうな顔をして、目をぱちくりさせた後、ふっと息を吐き出した。 「お前は可愛いな、ハル。そろそろ……抜かねぇ?」 「え?!あ、あ!」 抜くの忘れてた……。 「ぬ、抜きますよ……」 すっかり萎えきっているそれを、腰を引きながら抜く。 「あ……ン、」と、志乃さんの声が漏れて、ぽっかりと穴があいたそこから、俺が出した精液がとろりと溢れ出てくる。 凝視していた俺は、思わず生唾を飲み込んだ。 「あーあ……中出ししやがって……」 「だって俺がイきそうなのに、志乃さんがイくんですもん……。」 足を立てたまま、はぁ、はぁとゆっくり息をする志乃さんは、かなりエロい。 俺の息子もまた元気になってしまいそうな気がする。 |