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「志乃さん、好き、かわいい、可愛いよ志乃さん、好き。」

「は、言い過ぎ……」


好き、と言われると嬉しい。
心臓がぎゅっとして、体がビクンっと反応する。

照れくさくなって鼻の下をかいてから、ハルから目を逸らした。


「でも嬉しそう。志乃さんのお尻の穴キュンキュン締まるよ?」

「は、ぁう……っ」


雁字搦めに俺を縛っていく言葉。
ゆるゆると腰を振られて、俺はそれに喘いだ。

蝕むように、まるで紙に水を落とした時のように、俺にどんどん罪悪感が染み込んでいく。

けれど俺は、その不快感を上回るほどの気持ちよさを感じていた。


「ハル、会いたかった」

「……ん?」

「会いたかった」

「志乃さん……やめて」

「なんで、俺すげーお前に会いたかった。早くこねーかなってずっと思ってた。」

「それなら来いって言ってくれればよかった」

「ハルなら、分かってくれるって思ってたんだよ」


ハルの顔が赤くなっていく。
俺は、余っていた足をハルの腰に巻き付けると、ハルに手を伸ばした。


「志乃さん。」

「ハル、来てくれてありがと」

「志乃さん、志乃さん、ほんっとうにやめて……もう無理だ、ぐちゃぐちゃに犯しちゃいそうだよ」

「しろよ、お前が我慢してた分ぜんぶ、くれよ」

「これで……好きになるなって方が……無理だよ志乃さん……好き、好き。志乃さん大好き……!」

「んぁあ……っ!!」


ハルが俺に腰を盛大に打ち付けて、俺の体がしなった。
気持ちいい。
なんだか、ただ体と体で生まれる快感だけではないような気がする。
全身が気持ちよくて、頭が気持ちいい。

ごめん、そう思うのに。

快感で混濁して塗れていく。

やっぱり、きもちいい。


好意は、きもちいい。

愛されることは、きもちいい。


ごめん、ハル。
ごめん。


もっと、愛して。