6 「志乃さん、好き、かわいい、可愛いよ志乃さん、好き。」 「は、言い過ぎ……」 好き、と言われると嬉しい。 心臓がぎゅっとして、体がビクンっと反応する。 照れくさくなって鼻の下をかいてから、ハルから目を逸らした。 「でも嬉しそう。志乃さんのお尻の穴キュンキュン締まるよ?」 「は、ぁう……っ」 雁字搦めに俺を縛っていく言葉。 ゆるゆると腰を振られて、俺はそれに喘いだ。 蝕むように、まるで紙に水を落とした時のように、俺にどんどん罪悪感が染み込んでいく。 けれど俺は、その不快感を上回るほどの気持ちよさを感じていた。 「ハル、会いたかった」 「……ん?」 「会いたかった」 「志乃さん……やめて」 「なんで、俺すげーお前に会いたかった。早くこねーかなってずっと思ってた。」 「それなら来いって言ってくれればよかった」 「ハルなら、分かってくれるって思ってたんだよ」 ハルの顔が赤くなっていく。 俺は、余っていた足をハルの腰に巻き付けると、ハルに手を伸ばした。 「志乃さん。」 「ハル、来てくれてありがと」 「志乃さん、志乃さん、ほんっとうにやめて……もう無理だ、ぐちゃぐちゃに犯しちゃいそうだよ」 「しろよ、お前が我慢してた分ぜんぶ、くれよ」 「これで……好きになるなって方が……無理だよ志乃さん……好き、好き。志乃さん大好き……!」 「んぁあ……っ!!」 ハルが俺に腰を盛大に打ち付けて、俺の体がしなった。 気持ちいい。 なんだか、ただ体と体で生まれる快感だけではないような気がする。 全身が気持ちよくて、頭が気持ちいい。 ごめん、そう思うのに。 快感で混濁して塗れていく。 やっぱり、きもちいい。 好意は、きもちいい。 愛されることは、きもちいい。 ごめん、ハル。 ごめん。 もっと、愛して。 |