5





ガツガツと突かれて、揺さぶられて、それもまたいいと感じる。

快感で頭が徐々に白けて、ついさっき苛まれていた罪悪感が薄れていく。
その代わりに、この行為が始まる最初に考えていたことを思い出した。

ずっと会いたかった。
ずっと、待っていたのだ俺は。

ハルに強い口調で当たったその日から次の日に向けて、すごく悩んだ。
謝るべきかとも思ったけど、どうも変なプライドが邪魔して謝れなかった。

来てくれると信じていた。

優しいハルだから。

ハルにただ、会いたかった。

俺もハルに会わなければ、なんだかソワソワとして調子が出なかった。

だから、来たら謝って精一杯甘えてやろうって思ってた。
日頃の愚痴を吐いて、なんだかんだ他愛もない世間話をして。
俺は、ハルと過ごす気を使わなくていいゆっくりと過ごす時が、好きだったらしい。
ハルと居る時は、お客さんを相手しているという条件下で一番自然体でいられる気がする。

ドアが開くたび、ハルかとおもって期待した。
それなのに、なかなかハルは来なかった。

さみしかった。

待たせやがって、俺がどんだけ待ったと。

ハル、ハル。
ずるずると現実世界に連れ戻されて、また快感が俺を取り巻く。


「んぁ、ハル、ハル……っ」

「やっぱ前からしたい……志乃さん、」

「……っは、いい、ぜ。」

「本当?もう抜きたくないからそのまま入れたまま体位変えてい?」

「好きに、しろ」


ハルが、俺の体を持ってゆっくりと、回す。
ナカに入っているちんこが、俺のナカを掻き回して、また体がビクッと震えた。


「志乃さん……」

「は、はぁ……っ、はぁ、はぁ」

「なんて顔してるんですか……」


ハルのでかい手が、俺を撫でる。
頭から、頬にかけて撫でられて俺はそれにすらピクンッと反応してしまう。
息をするだけでも気持ちいいと感じてしまう体。

参ったようなハルの顔が好きだ。

その顔を見ていると俺は、安心する。