1






「わー。おにーさん。いらっしゃーい」


あの時より輝きを失ったトレードマークの金髪。
毛先は傷んでいて、あの時より艶もない。

彼について詳しく知っていたわけじゃなかったけど、青春を彼に捧げた俺にはちゃんと彼だと分かった。


煙草をふかして、ニヤリと笑った顔。


夢のようで、夢であって欲しかった。



←